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石の沈黙を解読せよ
〜(4) 地図からのアプローチ〜






地図からロシレムに迫る

長すぎです。スミマセン。今回は、ちょっと役に立つ情報を出しますので、お許しを。
重箱の隅つつきというよりも、なにやら「揚げ足取り」の様相さえ呈してきました。
しかし、これは私にとって以前に取りあげた「女神の話題」の時と同じように口当たりの良い言葉の影に隠れてしまった「何か」を、KURO的アプローチで探り出そうというものです。

だから、レムリアと言わずに、太古に存在しえたかもしれない存在、あるいは現代人の集合意識……と考えよう。
ブルー・エンジェルといういかにも美しい名前ではなく「ウラルの女神」と考えよう。
愛と栄誉を与えるとは言わず、この石には、人の心を動かす何かがあると考えよう。
情報のピースを覆うきらびやかな飾りをはぎ取って、自分に理解できる図形を組み立てよう

自分なりのロシレムイメージを組み立てるにあたって、私は、まず地図からアプローチすることにしました。
ロシレムはウラル山脈から産出するという情報は、どこを見ても一定していたからです。

世界最古の山脈・ウラル

ウラル山脈はロシアのかなり西の端にあります。
カザフスタン北部から北極海にまで南北に伸びる山脈で、長さは約2500km、平均標高は900mから1200mと思ったよりもずっと低く、最高峰はナロードナヤ山(1894m)です。
しかし、低いとはいえ、ヨーロッパとアジアの北側の境界となる重要な山脈です。
しかも、ウラル山脈は、約3億2千万年〜2億2千万年前におこったバリスカン造山運動(ヘルシニアン造山運動)のころに当時はばらばらだったアジアとヨーロッパがひとつになった衝撃で生まれた、世界で最も古い山脈の一つでもあります。(※くわしくはこちら

最近は、同じウラル山脈でも、北極に近いと言われるポーラー・ウラルから産出する水晶が見られるようになってきました。
では、ロシレムはウラルのどのあたりから産出するのでしょう?
一口にウラルと言っても広いのです。
しかし、国内では、ロシレムのくわしい産地を解説しているところは見あたりません。
まずは、ウラル、ブルー・エンジェルで検索してみてましたが手がかり無し。

そこで、さらなる手がかりとしたのは、他のウラル水晶でした。
ひとつは、ロシレムに近いと言われる「アスターフィエフ・チェリャビンスカヤ産」の水晶。
もうひとつは「Ushniy Southern Urals Russia」のラベルを持つ水晶です。

ロシレムの鉱山はどこにある?

チェリャビンスカヤ産水晶は、ロシレムの鉱山の近くで採れるものの、ブルー・エンジェルの鉱山ではないためロシレムとは呼べないのだと聞いたので、まずは、この名前で検索してみましたが、地名としてヒットしませんでした。
実は、この時点でロシレムの産地追跡は一時頓挫していました。
しかし、ミネラルショーで、「Ushniy 」産水晶がロシレムとして売られているのを見たのです。

さっそく検索してみると……ヒット!
そのラベルは「Ushniy Quarry, Ushniy (Village), Chelyabinsk Oblast, So. Ural Mtn's, Russia」となっており、「Russian Lemurian Quartz」であると説明されていました。
見かけも、私が持っている水晶にそっくり。間違いありません。
このラベルを訳してみると……「ロシア、南ウラル、チェリャビンスク州、Ushniy村、Ushniy採石場」となります。
おや、「Chelyabinsk Oblast(チェリャビンスク州)」?
最初はヒットしなかったチェリャビンスカヤと似ています。さらにしつこく検索してみると、チェリャビンスカヤはチェリャビンスク州のロシア発音らしいということがわかりました。

ウラルをマップで見てみると

どうやら、ロシレムは、チェリャビンスク州で産出される可能性が高いようです。

ショップサイトでは、アスターフィエフ産の方は「セントラル・ウラル(中央ウラル)」となっており、「Ushniy」はサウザン・ウラル(南ウラル)ですが、同じチェリャビンスク州(舌噛みそう……)ならば、近い位置かもしれません。
よーし!
勢いづいた私は、思いつくキーワード、思いつく検索方法を片っ端から駆使して、ウラルの地図を探し、ウラル周辺の州の地図を探し、挙げ句の果てにはチェリャビンスク州の地図まで探し出して合成し、オリジナルウラルマップを作りました。

たぶん水晶のためのウラル・マップは、日本ではこれ以外ないのでは!(←ちょっと自慢)

※マヤークがあったのはオジョルスク市だったそうなので、修正しました。
文章・画像の無断転載はお断り致します。
今後予告なく修正・変更する場合があります。



舞台は、南ウラル

さて……この後は、地図を見ながらの話になります。
地図に赤い楕円で表示してあるように、ウラル山脈は5つにエリア分けされます。
最近見かけるプイバ(Puiva)やドド(Dodo)は、ロシレムの産地よりもずっと北。
ラベルでは「Pola Ural」ですが、エリアとしてはその南隣の「Nether Polar Urals(Sub Polar Ural)」にあたる、赤い星印のあたりのようです。

一方、ロシレムの産地と目されるチェリャビンスク州は、ウラルの南端の東側、カザフスタンとの国境沿いにあります。緯度は、北海道よりも北にあり、大陸性気候で冬は寒く長いものの、夏は南東部で暑いのだとか。
1月の平均気温は−16〜-18度、南部で-15度。7月の平均気温は北部で+17〜+20度。
以前、ロシレムを「極北の古老」と表現してみたことがありますが、ちょっと違うようです。
ウラル重工業地帯の一角を占め、鉄・銅・ニッケル・マグネサイト・黒鉛・金・など、資源に恵まれたところでもあるようです。
州都は、チェリャビンスク市。州の地図も探してみたのですが、アスターフィエフもUshniyも見つけられませんでした。しかし、「アスタフィエフ」で検索した際、人名として何種類かの綴りが出てきたので、「Ushniy」に一番近い綴りのところにピンク色の星印をつけました。
なので、確かなロシレム産地というわけではありません。
もう少し別の候補地もあるのですが、これについては後述します。

さて、地図には、もう一つ、青い星印があります。この青い星の地名については、後述します。
これが、とんでもない起爆剤になったのです。

その5へつづく


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