メキシコ産 ダンビュライト

光がつくるかたち




鉱物のネーミング

石(鉱物)の名前にはいくつものパターンがあります。
色にちなむもの(例:ラピスラズリ=青い石の意味)。
色のイメージを形容するもの(例:ロードクロサイト=バラ色の石の意味)。
人名にちなむもの(例:モルガナイト)。
地名にちなむもの(例:アフガナイト)……と、実にざまざまです。

また、英名に対して和名があり、英名よりもイメージが広がるのではないかという名前があるかと思えば、(例:ワーベライトに対して「銀星石」など)成分や結晶の形は一目瞭然だけれども、実用一点張りの名前もあったりします。(例:ロードクロサイトに対して菱マンガン鉱)
中にはオケナイトに対してオーケン石のように、「そのまんま」なのもあります。

「そのまんま」なのは、英名と和名がバラバラにならないという意味では、一番シンプルなネーミング方法かもしれません。
しかし、石によってはちょっと悲しい事態になります。

微妙な「そのまま」

「そのまんま」なのだから、文句の言いようがありませんが、ちょっと気の毒かもと思ってしまう石……
それが
ダンビュライトです。
この名前は、この石が初めて発見されたアメリカコネチカット州のDanburyという地名からきています。そのこと自体は、何の問題もありません。

……が。
ダンビュライトという名前が
「そのまんま」和名になると、ダンブリ石
これはどうしたって
ドンブリ石に聞こえてしまうのは、私だけでしょうか。

お茶目なんだか、お笑いなんだか、ちょっと微妙な名前のダンブリ石ですが、その輝きはすばらしく、1900年代前半にはダイヤモンドと偽って売られたこともあったそうです。

写真の石はメキシコ産。
メキシコ産には淡いピンク色のものもありますが、この石は無色透明。
結晶の形もきれいでノーダメージです。
慎重に角度を調整し、条線を輝かせて写すと、その姿はまるで光のラインがつくったかのよう。
先端の透明な部分にちょっとだけ入っている霧状のインクルージョンにうまく光をあてると、まるで星くずのように輝きます。
マダガスカルやミャンマーでは、淡黄色〜金色のものが採れるそうです。
金色のダンビュライト……ちょっと見てみたい気がしますね。

意外なダンビュライト

最後に、ダンビュライトについて調べていて、意外だったこぼれ話をふたつ。

ダンビュライトを鉱物学的に見ると、なんと、トルマリンの兄弟のようなものだそうです。
もう一つ。この石を宝飾品などに加工する際、バーナーの直火では溶けてしまうのだそうです。その際は美しい緑色の炎を伴うのだとか……。
見てみたい……! もったいなくて実験などできないけれど、緑色の炎のをあげて溶けていく石……なんだかぞくぞく。

(2005年4月20日、ブログ掲載)

 

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