石の魅力の探し方 「あなたは、石をどのように選びますか?」 という質問によく似ているようでいて、ちょっと違う質問をします。 「あなたは、あなたの石の魅力をどのように見つけますか?」 「石を選ぶ」、つまりお店に並んでいる石の中から「これだと思うもの、買おうと思うものを選ぶときの決め手として一番多くあげられるのは「きれいだから」が一番多いだろうと思います。 かくいう私も、毎日毎日重箱の隅をつつくようなことを書いてはいますが、選ぶ理由は「きれい」「おもしろい(変)」が一番多いです。 ……とまあ、理由を一言で言うならば「きれい」なのですが、A店で選んだこの石も「きれい」。 ミネラルショーでやっとみつけたこちらの石も「きれい」。 B店で見つけたとたんに握りしめちゃった石も「きれい」。 ……だったとしても、その「きれい」はそれぞれに違うはずです。 言うまでもなくまったく同じ石はこの世に二つとありません。 この世で唯一の石の魅力、石それぞれに個性がありながら、その中で自分の目を惹きつけ、手を伸ばさせたその理由を「きれい」から一歩すすめるとしたら……。 石のパワーに鈍い私の場合は、とにかくみることに尽きるでしょう。 目で見る。さわってみる、調べてみる……。 「何かを見つける」という意識を持ってみていくと、ただ目的もなく見ているのとは別のものが見えてきます。 また、いろいろ調べて知っていることが増えていくと、知らなかったときとは別のものが見えてきます。 そして見えてくるものの多さに比例するように、謎も見えてきます。 長々と前置きしましたが、まず「きれい」で選び、よくみて「変」にひきつけられ、さらによく見て「謎」を見つけたこんな石が写真の石です。 ファントムをよく見てみると ブラジル産のファントムです。 10層以上のファントムがあるものを中国(風水?)では「龍脈水晶」と呼んだりするそうですが、これはそれどころではありません。 右側が拡大ですが、きれいに等間隔でファントム、ファントム、ファントム、ファントム、ファントム……(略)。 ほんのり緑がかったグレイの色合いといい、この重なり具合といい、思わず顔を埋めたくなるような柔らかな質感です。 つまり、これが第1段階ともいうべき「きれい」。 ところで、このファントムはしっかり色が付いているので、この脅威の重なり具合を見ることができるのは、たまたまファントムが半分しかないからです。 半分だけのファントムはさほど珍しくありません。 ご存じのように、ファントムは成長途中の水晶の表面に不純物が付着し、その上にさらに水晶の結晶が進んで成長の痕跡をとどめたものです。 その不純物が一方方向から付着しているのですから、「もしかしたら、熱水にわずかな流れがあったのかもしれない」という想像が働きます。 これは水晶の成長のしかたを知ってから考えられるようになったことです。 「わずかな」と書いたのは、あくまでも想像ですが、強い流れだと水晶の結晶そのものが流れによって曲がったり斜めになったりするかもしれないからです。 (追記:その後、この水晶が晶洞の壁面にに生えていた、つまり横向きに成長していて、不純物が降り積もったのかもしれないと教えていただきました) 実際半分しかないファントムを持っているので、この石を見つけたときも珍しいとは思いませんでしたが、さらによく見て変なことに気が付きました。 半分の具合が変です。 左上の画像を見ると、ファントムが半分しかないことがおわかりいただけるかと思いますが、ふつう、半分だけのファントムは、ファントムが薄れるようにして見えなくなっているのに対し、このファントムは、くっきりと半分です。 しかもその「断面」は平らではなく、「面」があります。 真ん中の画像を見ると、ファントムの断面がさらに削られたようにいくつもの面を持っているのが見えないでしょうか。 こうなると謎です。 半分ファントムの謎 いったい、どんな原因がこのファントムを半分にしたのでしょう! ファントムがない(見えない)部分に、別のポイントがあって、それがひとつのポイントであるように磨かれてしまったのでしょうか? 仮にそうだとしても同じ条件で結晶している以上、片方のポイントにまったくファントムがないとは考えられません。 外形がツインの水晶で、内部のファントムもツインになっているものがちゃんと存在します。 ツインだった水晶の片方がはずれてしまって、残りの部分に透明な水晶が結晶したのでしょうか。 ……ちょっとこれはあり得なさそうです。 この場合は一種のセルフヒールとということになるのだと思いますが、セルフヒールドの場合は、境目が完全に透明になることは難しいと思います。 ならば……もしかして、人の手が加わっている可能性はどうでしょう? これも心配なさそうです。 たしかにかなりはっきりくっきり半分なのですが、最初に「柔らかそう」と書いたように、ごくわずか角が丸く、人工的に「切った」というより自然な感じです。 こんな感じで見れば見るほど、知れば知るほど石の不思議が見えてきて、 ますます石にはまっていくのです……。 (2005年1月11日、ブログ掲載) |
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