インド産 カルサイト・アポフィライト

透明な気持ち




 水晶じゃなくて

私には珍しくカルサイト。
しかも、我が家のカルサイトは、よっぽど形状が面白いか、水晶にはないカラフルな色合いか……というものがほとんどなのに、これは、クリアで形もご覧の通りのシンプル派。
しかも、クリアで形がシンプルな所に惹かれて買ってしまったのですから、我が家のカルサイト陣営(少数派)の中では、異色です。

産地はインド。
グリーン・アポフィライト(画面左に突きだしている部分)とくっついていること、スティルバイトなどの沸石類と一緒に売られていたことから見て、マハラシュトラ州のプーネ(旧プーナ)やジャルガオンあたりの産ではなかろうかと見ています。

それにしても、インドでカルサイトとは、ちょっと新鮮でした。
いや、以前にみかん色のカルサイトを登場させているので、インドで、しかも沸石類と一緒にカルサイトが産出するのはわかっているのですが、こんなクリアな、そしてシンプルころりんとした形のものが出るとは、ちょっと意外。

 
素直な形が逆に魅力

意外と言えば特に形です。
これまで、あまりカルサイトの形のバリエーションに注意を払ってこなかったのですが、(あまりに多いし、へんてこりんであればあるほど取り扱い注意でコワイ)こんなころんとしたのもあるんだーというのが正直な感想です。

直方体を斜めにつぶしたような形は、カルサイトの劈開(割れ方の癖)を利用して人工的に成形したものですが、写真の石はもちろん天然の形。
ちょっとふっくらした四角い形で、表面の面の感じがなかなか良いのです。

軟らかい石なのに、他の石に混じって500円ボックスでころころしていたせいか、採取されたときからそうだったのか、表面がちょっぴり傷つき加減なのが、惜しいといえば惜しいです。
しかし、意外にボリュームのある結晶なので、石の透明感を堪能できるところは○。
カルサイトらしい透明感のある、やわらかな虹があちこちに出ます。

写真にも写しこんでみたカルサイトの虹は、私にとって「大気」のイメージ。
普段はそこにあることを意識することもないのに、何かの拍子にそこに「それ」があることに気づく……
地球に今も大気があり続けていることの、奇跡のようなバランス、大気があるから、呼吸して生きていることができるのだと、地球を覆う、繊細なヴェールに思いを馳せるそんな気持ちに重なります。

2006年11月16日、ブログ掲載
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