実にへんてこ ガネーシュヒマール産、ヒマラヤ水晶です。 「これこれこういうところが、いかにもガネーシュ」……というよりは、 「これのどこらへんがガネーシュ?」 ……いやいや、むしろ、 「これって……水晶?」 といいたくなる石です。 強いて言えば、緑泥が降りかかっていると言う点だけが、ガネーシュっぽいかも。 写真は同じ石を方向違いで写しています。 何といいましょうか、野菜を煮付けるのに荷崩れしないように角を包丁で削り落としたその破片……とでもいうべきでしょうか。 大きさは写真下の画像とほぼ同じくらい。薄くてひょろりとした、実に妙な形です。 水晶そのものの透明度は高いようですが、表面全体に緑泥がうっすら被さっていて、まるで、抹茶を振りかけたようにつや消し磨りガラス調。両端はDTで、やや緑泥が濃くなっています。 僅かなダメージを覗いてほぼ完全結晶で、母岩や他の結晶に接した後は見あたりません。 では、この石全体がさらに大きな石から欠け落ちた破片なのかというと、そうではないようです。 写真をご覧になっていただくとわかるように、両面に成長線(柱面に見られる横筋)が付いています。 一体何がどうしてこういう形になったのかも不思議ですが、一体どうやって結晶したのかも不思議です 形以外の決め手 お店の棚(例によって店の隅)で見つけたとき、まずは、このへんてこりんな形に目を惹きつけられました。しかし、それで即決!……というわけではありませんでした。 ヒマラヤ水晶なら何でもOK!……というには、私の財布の中身は限りある資源なので、一応、 「待て待て、確かにへんてこで面白い石だが、それだけではいまいち」 などと、自分で自分にブレーキをかけてみます。 所がこの石は、私のなけなしのブレーキなど問題にしませんでした。 さらに他の石にはない特徴を持っていたのです。 それは、実際手にしてみてはじめてわかる特徴でした。 「うーん、へんな形」……と手に取ってみると。 音が違う。 慎重に別の水晶と打ち合わせて見て確認してみます。 間違いありません。「シンギング」です。 シンギング・クリスタルは、他の水晶と打ち合わせたとき、普通の水晶とは異なって、金属質の高い音を出すもののことです。 どうして音が違うのかはわかっていないようです。 このような水晶は、細長い結晶であるレーザー・クリスタルに多いようですが、細長いレーザーがすべてシンギングであるわけではありません。 透明度が高ければ……ということもないようです。 「他の水晶よりも硬く結晶した」と説明されている場合がありますが、モース硬度まで異なるようなことになると、水晶ではない鉱物に分類されてしまいそうです。 かすかなささやき シンギング・クリスタルは、他の石と打ち合わせる他にも、手で触っていても感じが違います。 表面の僅かな凹凸に手が引っかかって立てるかすかな音が、やはり普通の水晶に比べて高いのです。 その音は、しゃらしゃらと軽やか。かすかな音なので、静かなところでなければ聞こえませんが、じっと耳を澄ますと、石の囁き声のように聞こえてきます。 とかく見た目重視で石を選ぶ私が、珍しくも耳で選ぶ石。 石を握って瞑想……とは縁がないけれど、じっくりさわっていたい石。 それが、シンギング・クリスタルなのです。 2006年12月25日、ブログ掲載 |
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