初のモンゴル石 フローライトです。 産地は、ちょっとマニアでモンゴル産。 真っ白でざらざらもこもこした母岩に、ちょっと磨りガラスっぽい、クリーム色のフローライトが結晶しています。 内部がほんのり緑色なので、どことなく青リンゴ風味な色合い。 モンゴルというと、一面の草原、ぐるり360度地平線というイメージですが、こういう鉱物が採れるところもあるんですねえ……。そりゃまあ、広い国土を持つ国ですから、いろいろな環境があっても不思議ではありませんが、ちょっと意外。 ……というわけで、初めてにして今のところ唯一のモンゴルの石であります。 石ブームの光と影 石ブームの折から、鉱物標本としてだけでなくスピリチュアルな分野でも、いろいろな産地の石を見かけるようになりました。 さらには、「ヒマラヤ産の水晶がパワーが強い」などのように、水晶ならばどこのものでも同じというのではなく、産地も注目されるようになってきました。 産地の個性を楽しむならばまだしも、希少性や、ヒーラーの注目度によって産地がブランド化し、誰が言い出したかわからない説明のだめに石のグレードに釣り合わない価格が付いていたり、産地偽装の石が出回ったりするのは悲しいです。 ところで、産地は正しい(たぶん)けれど、個人的にどうなのよと眉間にしわを寄せてしまうことがあります。 ひとつめは「カタカナ表記」。 石の名前は元が英語のものをカタカナ表記しているので、アメシストとアメジスト、ヒューランダイトとヘウランダイトのような「表記ゆれ」が発生しやすいです。 これについては、個人の好みや慣れもあるので、どれが正しいとか間違っていると言うことはできませんが、webショップなどの場合は、ちょっとばかり意識していただきたい。 ざっと検索し、より一般的な表記を選ぶくらいの手間は惜しまないで欲しいです。 というのも、今回のモンゴル産フローライトを「モンゴリアン」と表記しているのを見かけたためなのですが、なぜ、モンゴル産ではなくモンゴリアンなのか。 ブラジル産水晶は、ブラジリアン水晶と書いていないのに、なぜ。 モンゴル産がモンゴリアンならばまだ見当が付きますが、ペルー産がペルビアン、四川省産がシチュアンなどと書かれると、表記になじみがないだけに、そのうち、「なにか新しくてすごそうな石」と、勝手に誤解しそうでコワイです。 産地表記にご注意を 小さな結晶がぷちぷちたくさんくっついた水晶を、クリスタル用語で「バーナクル」といいますが、「バーナクル」とは「フジツボ」のこと。 だからといって「フジツボ水晶」では、イメージぶちこわしなのでなんでもかんでも訳せとは言いませんが、産地表記くらいは「○○産」でいいでしょう。 もう一つは「集積地」。 石の産地表記の理想をいえば、鉱山名までがわかっていること。 しかし、鉱山名までが表記されているラベル付の石というのは、鉱物ショップでもさほど多くありません。 今回のフローライトも、鉱物系の店で買いましたが、モンゴルのどこかはわかりません。 しかし、仮に国名以外の地名があっても、油断は禁物です。 たとえば、ブラジル、ミナスジェライスとあったとしても、ミナスジェライス州はむちゃくちゃ広いですし、 おなじみヒマラヤ水晶で、ガネーシュ・ヒマール産といっても、ガネーシュ・ヒマールという山のてっぺんで採れたわけではありません。 さらに、パキスタン産の石では、産地を聞くと「ギルギット」と言われることが多いのですが、必ずしもギルギットで採れたものとは限りません。 ギルギット周辺、もしくはパキスタン北部で採れた石がギルギットに集められ、取り引きされ、「ギルギット、パキスタン」のラベルを付けられて、日本にやってきている可能性は高いです。 こういう例は、ギルギットだけでなく、ブラジルなどでもあり得ます。 鉱物標本として、集積地のことも承知した上で、「だいたい、パキスタン北部の産なのね、と目安にするのであれば、まあ、それはそれですみますが、問題は、スピリチュアルな分野で「産地のパワー」に価値が付いてしまうこと。 「ギルギットの水晶は、特にパワーが強く……」と書かれていても、実はギルギットからちょっと離れたところの水晶だったということも無きにしもあらず。 買う方が注意しても、どうにもなりませんが、気になる方は、こういう場合もあると言うことを意識にとどめておいても良いのではないでしょうか。 2007年1月5日、ブログ掲載 |
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