ほんのり紫ピンク クンツァイトです。 親指の爪くらいの小さい石です。 小さいけれど、トップのゴツゴツは、欠けたのではなく、何かに接触していたためのようで、これでも一応欠けなしです。 色も、淡く見えていますが、結晶の側面ではなく断面の方向から見ると、しっかり紫がかったピンク。 クンツァイトは、断面の方向から見たときに色が濃く見える性質があります。 一度、10センチくらいで中に面白い蝕像(?)みたいなのがあって、すばらしく面白くてきれいなクンツァイトを見たことがあります。 なんと、がんばれば手が届いちゃうかもしれない値段でしたが、買いませんでした。 なぜなら……この石の色がとてもデリケートだからです。 色で名前が分かれてる 色といえば、クンツァイトはスポデューメン(リチア輝石)の一種です。 スポデューメンの中でピンク〜紫のものをクンツァイト、グリーンのものをヒデナイト(ヒッデナイト)、黄色またはクンツァイトでもヒデナイトでもない、宝石質のスポデューメンのことをトリフェーン(トライフェーン)と呼ぶようです。 今回改めて調べたら、ヒデナイトはクロムによってエメラルドグリーンになったものを指し、アフガニスタンで産出する淡い若草色のものは、マンガンと鉄によって発色しているので、ヒデナイトとは認めないとする説もあると言うことがわかりました。 知らなかった……! 厳密に言うとヒデナイトはかなり微妙なようですが、たいてい黄緑〜緑のものはヒデナイトと呼ばれていることが多いです。 要するに「水晶」の中に「アメシスト」や「スモーキー・クォーツ」「シトリン」という種類があるようなもので、「アメシスト」よりも「水晶」の方が大きなくくりであるように、「クンツァイト」よりも「スポデューメン」の方が大きな分け方です。 某パワーストーン本では、透明なスポデューメンを「クリア・クンツァイト」黄色いものを「イエロー・クンツァイト」グリーンは何と別名「グリーン・クンツァイト」としていましたが、これは透明な水晶をクリアー・アメシスト、シトリンをイエロー・アメシストと呼んでいるようなもので、ちょっとおかしいです。 退色注意! さて、話を「色がデリケート」という話に戻します。 ほんのり紫色を混ぜたようなピンク色は確かにデリケートな色合いですが、デリケートというのは色合いのことではありません。 私が手を出しかねた理由…… それは、退色です。 一般にアメシストを太陽にさらしすぎると色褪するといいますが、クンツァイト、ヒデナイトはその比ではありません。 アメシストが「注意しましょう」レベルなら、クンツァイト・ヒデナイトは「厳禁!」。 特にヒデナイトやクンツァイトの青みの強いものは、ものの数時間、夏の直射日光なら1時間を待たずに退色します。蛍光灯ですら退色の危険性ありです。 この退色については、私自身は怖くて実験したことはありません。調べてみると ◇ヒデナイトを窓際に置いておいたら数時間で退色した体験談 ◇退色するが無色透明になるわけではない ◇石によって退色具合は違う という話が出てきます。 ミネラルショーでは、 ◇会場の灯りでも危険なので、箱の中で遮光 というお店もあれば、 ◇「色あせしないよー? かえって色が濃くなったような気もする。 その代わり透明度は落ちたかな」 というお店もあり。 ただし、確かに目撃した例では、青みの強い、紫色というよりもこれは淡い群青といいたいような神秘的な色合いだったスポデューメン(この色合いに付けられた名前はないようす)が、数ヶ月後、どう見てもピンク紫に変色していました。 確かに透明度が落ちて、ミルキーな色合いになったようにも思えました。 置いてあった場所はお店の室内。道路に面していますが、直射日光は射し込まない場所です。 石によって、差があるのかもしれないし、私が見た例のように変色しても、変色したあとの色もきれいだからいいという意見もあるかもしれませんが、是非はさておき、クンツァイト・ヒデナイトは日光でたやすく変色する可能性がある石なのです。 それが頭にこびりついている私には、クンツァイトのビーズなんて信じられない! でも……このほんのり光が色づいたようなニュアンス、方向によって色の濃さが変わる美しさに負けて、買ってしまったクンツァイト・ヒデナイトがいくつか。 もちろん、日光の当たるところには置きません! しっかり箱入り娘です(笑)。 2007年3月1日、ブログ掲載 |
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