クリスタル用語って 言葉というのは難しいです。 言い表すこと、伝えること……という側面においても、もちろん難しいのですが、今回の「難しい」は用語についてです。 「クリスタル用語」と言われるものがあります。 「イシス」とか「カテドラル・ライブラリ」とか石好きさんの間ではおなじみのあの言葉です。 私はクリスタル・ワークと呼ばれる分野にあまりくわしくないので、そこで使われる用語を、記号的に捕えている節があるのですが、おかげでいろいろ混乱することがあります。 先に挙げた「イシス」や「カテドラル・ライブラリ」は石のパワーに関連する言葉ですが、同時に鉱物学的な言葉も使われていて、思わぬところで思わぬ言葉に出会うのです。 タビュラー・クリスタル ややこしい前置きは置いておいて……改めて写真を見ていただきましょう。 「タビュラー」または「タビー」と呼ばれる、平べったい水晶です。 たいていは「水晶の先端がマイナスドライバーのようになっていて……」などと説明されています。 左が平べったい面から、右が側面から見た画像です。 かなり平べったい石であるのがおわかりいただけるでしょうか。 大きさは、ちょうどジッポーのライターくらい。厚みと幅のバランスもそれくらいです。 金色のルチル入りで、非研磨。2003年の池袋ショーの戦利品です。 さて、このタビュラー、クリスタルワークの方面では、「二つのものを結びつける」「両者のエネルギーの摩擦を緩和し、調和させる」などの意味があるそうです。 私は石のパワーについては鈍感なので何とも言えませんが、こういう意味がある以上、「タビュラー(タビー)」は、「イシス」や「カテドラルライブラリ」のように、クリスタルワークの世界でつくられた用語なのだろうと思っていました。 ところが。 何の気なしにネットの辞書で「tabular」を引いてみたら……載っていました。しっかりと。 「テーブル状の、平板状の」という意味であり、「tabular crystal」=「平板結晶」という言葉もありました。 イシスはエジプトの女神であり、カテドラルもライブラリも一般名詞ではありますが、水晶とは直接関係ない言葉です。 タビュラーもてっきりそうだと思っていたら、いやはや。ちょっと赤面です。 しかし「tabular crystal」=「平板結晶」であるならば、ここで私的なわがまま規定を加えておきましょう。 時々、厚みのある結晶でも頂点の部分が少しマイナスドライバー状になっていれば「タビー」であるとされていることがありますが、この言葉の意味が「平板状の」と言うものである以上、結晶そのものも平べったくなければタビュラーとは言えない! どこかで平面の幅が厚みの2倍以上あること……という説明がされていましたが、それくらい平べったいものを指して使いたい用語です。 (2005年5月20日、ブログ掲載) |
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