インド産 アポフィライト

タテヨコ、ギラギラ




もしかして、はじめて?

ずいぶんたくさんの石が雑記に登場してきましたが、もしかしたら、この石を単独で……というのは、初めてかも知れません。
アポフィライトです。
以前にブルー・カルセドニーの共生モノでちょっと出てきました。

日本でも採れますが、有名なのは何と言ってもインド。
沸石類と一緒に産出し、キラキラと涼しげな風情を見せてくれます。
アポフィライトは、結晶の軸に対して垂直に(つまり結晶を輪切りにするような向きに)クラックが入りやすく、そこに光が反射して、見る角度によってはキラキラと言うよりギラギラ鏡のように輝きます。
日本名の魚眼石は、そんなところに由来しているのだと言われています。

実は私、初めて買ったクラスター(もちろん掌サイズ)が、水晶ではなくてアポフィライトでした。
なんと、見分けがつけられなかったのです。
「なんだか変な水晶だなー」なんて、首をかしげていましたっけ。

アポフィライトは縦、水晶は横。

みなさんもちろんご存じだと思いますけれど、水晶の結晶が六角形であるのに対し、アポフィライトは四角。先に挙げたようなぎらぎら光るクラックが入り、ピラミッドのようにとがった結晶の先端もちょっと平らになりがちです。
さらに、写真に写っているように縦の条線が入ります。
(水晶は横……いわゆるバーコードですね)

……と書いてみましたが、実はこの特徴はアポフィライトのなかでも弗素魚眼石(Fluorapophyllite)と呼ばれる仲間に当てはまるものです。
他には水酸魚眼石などがありますが、通常見かけるアポフィライトはほとんどが弗素魚眼石なので、大丈夫。

さて、写真の石は、とても透明感の高いアポフィライトで、ちょっぴりカルセドニーもくっついています。
もう一つ同じようなアポフィライトを持っているのですが、どちらも透明感が高く、傷もないのに、こちらの方が輝いて見えます。
両錐の結晶にいくつか小さな結晶が組み合わさって、小さなガラスの宇宙船といった趣。
手頃な値段で十分美しく、緑やピンク、黒などのバリエーションもあって楽しい石ではありますが、高度が4と低めなのがちょっと残念。

2005年8月31日、ブログ掲載
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