中国産 両錐水晶
シード・シーカー
種まきされた水晶? レムリアン・シードに代表される「シード・クリスタル」と呼ばれる水晶があります。 「シード・クリスタル」とは、先端にむかって徐々に細くなっていく、流線型のような水晶であると説明されていることが多いようです。 あるいはDT(両錐)で、かつ両端の錐面が同じ大きさで、一点で交じわっている、つまり、下のイラストのような水晶の結晶の理想型である水晶でもあると言われています。 DTタイプは「○○シード」という名称で呼ばれることはありませんが、ハーキマー・ダイヤモンドなどがそうであると説明されていることがあります。 さて、シード・クリスタルのシードは「seed」、「種子」という意味です。 はるか太古、何らかの存在によって「思考(意識または情報?)、パワー、エネルギー・知識の種子として蒔かれたもの」であるというイメージによって、「シード・クリスタル」と呼ばれているらしいのですが、実は、このイメージはSF(小説・漫画)の中では、割とおなじみの設定だったりします。 探索者はいずこ 人類、あるいは地球の生命は、自然発生したものではなく、地球よりもずっと早く生命が誕生し、文明が発達した異星人などによる介入があって誕生したのだ……という設定のもと、その「始祖」を求めて探索が行われたり、逆に遙か昔(正しくは遙か未来の時点から見て「遙か昔に」)に、人類が宇宙船で入植した星がどのような発展を遂げたのかを調査するという設定もあります。 どのような話だったかは忘れてしまいましたが、このような探索を行う登場人物を「シード・シーカー」と呼んでいました。 SF畑育ちでもある私は、「シード・クリスタル」の説明を読むと、このようなSFの設定を連想し、「シード・シーカー」が不在であることに疑問を覚えてしまいます。 ある種の水晶をイメージの種子と見なすのならば、その水晶を手にし、そこのパワーを見いだすのならば、なぜ、種子がどのように芽生え、成長したのか、意識にどのような影響をあたえるものなのかを探索する人(=seeker/探索者)が共に語られないのでしょう。 「レムリアン・シードにはレムリア人の意識が宿っている」 「ロシレムには膨大な情報が秘められている」 そのような説明はあっても「それがどのようなものか」については、ほとんど説明されることはありません。 もし仮に「それらがどのようなものであるか」については、説明されるものではなく、自分自身が感じとるものであるというならば、そのことを、つまり「シード・クリスタル」手にしたものは「シーカー(探索者)」となれ、ということが語られなくてはおかしいと思うのです。 「なんだかわからないけど、情報がつまっているんだって」だけでは、「ローズ・クォーツって恋愛にいいんだって」というのと同じレベルの便利アイテム的パワーストーンと変わりがないのではないでしょうか。 意識の翼を広げ 「そんなに堅苦しく考えなくても、イメージを楽しむものなんだからいいじゃない」 ……と言われてしまいそうですが、あえて言いましょう。 「イメージを楽しむものだからこそ」……と。 せっかく壮大なイメージの設定を持つのだから、そこからさらにイメージを広げていかなくては、もったいない。 純然たるイメージの世界だからこそ、意識の翼を大きく広げることができるというものです。 さて、最後にちょっと。 写真の水晶は、表面がざらついていて、一か所に母岩か他の結晶に接触していたと思われる跡があるほかは、形も整っていてシード・クリスタルの条件に合致します。 産地は不明ですが、おそらく中国。 最近似たような水晶がチベット産として売られているので、似たような地域のものではないかと考えています。 古い地層の中に ところが、画像は「Seed Crystal」としてしまいましたが、いくら形はシード・クリスタルの説明と合致しても、チベット産などの水晶は「シード・クリスタル」の名前で呼ばれることはないように思います。(ステラ・アトムという名称は見たことがあります) 何故だろう……と考えてみて思いついたのが、「シード・クリスタルは遙か太古に蒔かれた」ということ。 考えてみればレムリアン・シードの産地ブラジルも、ロシレムの産地ウラル山脈も、ハーキマー・ダイヤモンドが産出する地層も、いずれも古い地層とされる場所なのです。 ですから、個人的にシード・クリスタルの説明に「古い地層で発見される水晶である」というポイントを付け加えておきましょう。 (もちろん、地層が古くても水晶が同じくらい古いとは限りません) |
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