マダガスカル産 ファイアー・クォーツ

火炎石





 さくらんぼと炎のちがい

ご存じのように赤い水晶は、アメシストやスモーキーのように水晶を形成する二酸化珪素の一部が他のものに置き換わって色づいて見えているのではなく、ヘマタイト(赤鉄鉱)やゲーサイト(針鉄鉱)、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)などの酸化鉄がインクルージョンされて赤く染まっています。
このような水晶を大きくはストロベリークォーツと呼ぶそうですが、一般的にはヘマタイトによって赤くなっているものを「赤水晶」、(同じヘマタイトでも表面を覆ってオレンジ色に見えるものはオレンジ水晶ララジンニャ水晶)ゲーサイト(針鉄鉱)がインクルージョンされてピンク色〜赤に色付いて見える水晶をストロベリー・クォーツ、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)がまとまってインクルージョンされているものをファイヤー・クォーツ(ハーレクイン・クォーツ)と言うことが多いようです。

ただ、これらははっきりとした分類ではありません。
そのため、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)入り水晶がストロベリー・クォーツの名前で売られていたりします。
ヘマタイトもゲーサイト(針鉄鉱)もレピドクロサイト(鱗鉄鉱)も酸化鉄の一種なので、同じと言えば同じなのですが、個人的にはゲーサイトが入っているものを、ストロベリー・クォーツ、レピドクロサイト入りのはファイヤー・クォーツと区別したいです。

その理由は写真を見比べていただければ一目瞭然。
こちらがストロベリー・クォーツ。(右は内包物のようす)




上の写真と見比べてみて下さい。
ここまでゲーサイト(針鉄鉱)、レピドクロサイト(鱗鉄鉱)と、しつこく和名併記で書いてきましたが、まさに名前の通り。ゲーサイトが細い筋状であるのに対し、レピドクロサイトは破片……鱗状です。

そのため、レピドクロサイト入りはストロベリーというかわいらしい名前で呼ぶにはゴツいと思いませんか?
ファイアー・クォーツはアップにすれば(画像右)、まさに炎が舞うようなワイルドさ。
マダガスカル産のこの手の石は磨かれていることが多く、これは珍しく非研磨だったのがうれしい一品です。

(2005年4月9日、ブログ掲載)

 

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