ブラジル産 触像スモーキー・シトリン

ドラゴン・エッチング




 溶けて現れた龍の姿

ブラジルはミナスジェライス州の触像水晶です。
5センチほどの、手の中に収まりやすい小振りな大きさながら、全面が溶けて触像に覆われた異形の石。

何者かががつがつと荒々しく鑿痕を刻みつけたような様子は、以前にインド産ヒマラヤ水晶の蝕像トライゴーニック(長!)として紹介した水晶にとてもよく似ています。
インド産の触像水晶は、最近「アイス・クリスタル」として出回っていますが、ブラジル産の触像は、「メルティング・クォーツ」と呼ばれていました。

結晶の先端が切り落としたように平らに溶けているあたりは、まさしくそっくり。
写真の石は、錐面(ファセット)を失っていますが、錐面が残っていた石では、「▽」を確認できるものもありました。 実際、「▽」付きにも心惹かれたのですが、ひときわ激しい触像を持ち、根本の断面までもが溶けているこの石に最終決定。

色合いは渋いスモーキー・シトリン。 光に透かすと、写真のような金色の光を放ちます。
荒々しくも美しく光を散らすこの石を、私は密かに「ドラゴン・エッチング」と名付けました。
まるで鱗を逆立てた龍が、螺旋状に体をくねらせているように思えるので。

石屋さんに聞いたところでは、水晶すべてが溶けると「▽」を表すわけではないようです。
ちょっと専門的に言えば格子欠陥があるもの、つまりは、二酸化珪素という成分が規則正しく結晶していくところが、何かの拍子に「ボタンの掛け違え」をおこしていて、結晶が溶けたときにそれがさまざまな触像になって現れるのだそうです。
たぶん溶けずにいたときはわからなかった結晶の癖が、溶けることによって現れたと言うことでしょうか。

2007年5月17日、ブログ掲載
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