いよいよ原石です。 私は原石派水晶好き。 地球が作り出した形や色がロマンなのです。良いのです。 ところによっては、磨いて成形したものも原石としている場合がありますが、以下、原石という場合は自然のままの結晶のこと。もとの結晶の形にほぼ忠実に、表面のみを研磨したものをポリッシュ、塊状の石を成形したものを磨きものということにします。
しかし、それで安心できるかというと、そうは問屋が卸しません。 原石には原石の悩み、もとい注意点があるのです。 ハァ……(ため息)。 原石問題・1 加工 有名なのは中国産の緑水晶でしょう。 クラスターの表面を、やや透明感のある、鮮やかめの緑の層が覆っているもので、なかなか美しいものがあります。観賞用には良いのですが、「最近中国で発見された珍しい天然水晶」などと言って珍品扱いするのは大問題。 それを言うなら「最近中国で加工された水晶」です。 これが何かというと、天然の水晶の表面に人工的に緑の層を結晶させたものなのです。 ベースは天然ですが、緑の部分は人工的にあとから結晶させています。つまり、緑の部分は天然ではありません。たいていがクラスターで、結晶の先端部分が特に緑、全体的に、母岩にくっついていたはずの裏面も含めて粉砂糖のような微結晶がたくさんくっついて粉っぽい感じに見えるのが特徴です。 とにかく、中国産で緑泥など緑色の原因がはっきりしない、やたらに色が綺麗、透明緑に透けて内包物の結晶が見えない緑水晶クラスターには注意。 未だにウェブショップで珍品扱いされているのは、困りものです。加工であると明記していただきたい。 天然の水晶をベースにしているので、「天然水晶」扱いされますが、「天然の緑」ではありません。 同じような方法加工された黄色い水晶や紫色のものもあります。
原石問題・2 接着(リペア) 何が接着かというと、鉱物分野では母岩付の標本の方が価値があるとされています。 しかし、そうそうつごう良く母岩にくっついていてはくれません。そこで、結晶がくっついていない母岩に結晶をくっつけたものが作られます。水晶では、ハーキマー・ダイヤモンドが母岩に接着されている場合があります。 もちろん、他の鉱物でもあり得ます。 ミネラルショーでは、アンモナイトの化石が綺麗に母岩にくっつけてディスプレイされていたりします。 また、母岩ではなく、結晶同士がくっつけられていたり、割れてしまったものが補修されていたりすることもあります。 これらは「リペア(品)」と呼ばれたりします。 くっつけることで鉱物の産状がわかりやすくなったり、残念ながらぽろっととれてしまったので元の位置にくっつけたとか、見た目がきれいになるという点では、いちがいに問題とも言い切れませんが、リベアものと明記していなかったり、中には水晶にもともとくっついていないガーネットやフローライトを接着して、珍しいものに見せようとするものもあります。 これは、言語道断!
残念な事例が多いのは中国。最近ではルーマニア産でもあると聞きます。(上の自然金の例はブラジル) 割れた結晶をくっつけたものなどは、年月が経つと接着剤が黄変したり、劣化する場合も考えられます。 加工とまでは言えないものの、内包物をよりよく見せるために一部だけをかる〜く磨いてあるものや、表面が磨りガラスのような感じで全くの天然かと思っていたら、表面を覆うものを剥がすためにサンドブラストをかけていたというのもあります。 こちらのルチル入り水晶は、一面だけが磨いてありました。 こちらのファントムも一部が軽く磨かれています |
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