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鉱物学的な名前

主に鉱物の分野、鉱物採集で使われる名前を集めました。

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面接触双晶 特定の面でくっついて成長した結晶。


 日本式双晶
Japanese Law Twin
ジャパニーズ・ツイン
ジャパニーズ・ロー・ツイン
ふたつの水晶の結晶のc軸が特定の角度(84度33分)で接合しているもの。軍配型水晶ハート形水晶とも呼ばれることがある。
「一対の柱面を共有しているため板状になる」のだそうだ。(ときどきみかける、マダガスカル産のアメシストの日本式双晶は普通の結晶だが、どうしてなのだろう?)
厳密には、形が似ていても、角度が違えば日本式双晶ではないらしい。
イラストのモデルになった日本式双晶

参考サイト
  エステレル双晶
Esterel twin

水晶の傾軸双晶のひとつ。
r面(錐面)を双晶面として、二つの結晶のc軸が
76度26分の角度でくっついているもの。
柱面が向かい合っていて、理想的な形では、向かい合った柱面が細くなった独特の晶癖をとる。

「平板にならない二つの柱状の水晶が、同一平面ではなく屏風のように少し折れ曲がって接合し、柱面同士は76度25分の角度をなすもの」という規定もある様子。

最初は高温型水晶の場合に対してつけられた名称で、低音型水晶のものについては、「Reichenstein-Grieserntal Law」が正式名称だとも言われる。しかし、現在は低温型水晶の同様の水晶に対しても用いられるようす。


参考サイト 参考サイト2
チンワルド双晶
Zinnwald Twin
c軸がエステレル式双晶の半分の角度で交わっているもの。
エステレル式双晶が76度26分だから、
38度13分」 
高温型の水晶の場合に用いられるが、低温型(つまり普通の水晶)でもあるらしい。

参考サイト

似てるかなーと思ったけど違った水晶
ベローダ式双晶
Belowda Twin

Belovda Twin
※(低温型)水晶に存在するかは不明とのこと。
双晶をなす水晶』らしい参考サイト
角度は55度23分らしい。

※左図は、ベローダ式双晶として紹介されていた水晶の写真をトレースしたものです。正しい図ではないのでご注意を。

似てるかなーと思った水晶。実際ベローダ式かどうかは不明。
サルジニア式双晶
Sardinian twin
※(低温型)水晶に存在するかは不明とのこと。
角度は115度10分らしい。


似てるかなーと思ったけれど、くっついている部分が異なるので違うでしょう
コーニッシュ式双晶
※(低温型)水晶に存在するかは不明とのこと。

コーニッシュ式を検索しても出てこない……。
角度は42度59分らしい。

Tiflis twin
Zyndel-A twin
Samshvildo law twin
……という双晶があるらしい。
とりあえず名前だけでもメモ。
なんだかいろいろな双晶があるらしい。

情報募集中!




貫入(透入)双晶 一つに見えて実は二つの結晶が結晶軸を共有して重なっているもの。 
ドフィーネ式双晶
単結晶に見えるが、右水晶と右水晶、左水晶と左水晶のように同じ向きの水晶が相互貫入してできている。

柱面の左肩か右肩のいずれかにx面が現れることが多い。
ブラジル式双晶 単結晶に見えるが、右水晶と左水晶の二つの結晶が相互貫入してできている。ひとつおきの柱面の左肩と右肩にx面が現れることが多い。
短柱状のアメシストにはブラジル式双晶が多いが、スモーキーには少ないらしい

珍しいスモーキーのブラジル式双晶




特徴的なかたち、晶癖の名前 
ベータ・クォーツ
β-Quartz
ハイ・クォーツ
高温型水晶
算盤玉型水晶
摂氏870度〜573度の間で結晶した水晶。柱面がほとんどなく、上下の水面のみがくっついたソロバン玉のような形をしている。
ベータ水晶ともいう。(ベータ水晶に対して573度以下で結晶した通常の水晶はアルファ水晶)。

柱面が発達していない形だけでベータクォーツといっている場合があるので注意

ハーキマー・ダイヤモンド(水晶)や、ベータクォーツの代表のように言われるダルネゴルスクのソロバン型水晶は、形は高温型だが、低温下で成長したものらしい。


高温型水晶は、冷えていく過程で内部構造が低音型になってしまうので、「高温型水晶」として見かけるものは成長した環境が高温で、外形はその時の形をとどめているが、中身は低温型ということになる。
高温型と低温型は結晶系(構造)が違うため、ひずみが出てひびだらけになってしまうらしい。


ロシア・ダルネゴルスク産 ソロバン型水晶(※低温で成長している)
国産の高温水晶
  冠水晶
母体となる水晶の上に、小さな水晶が成長したもの。
母体となる水晶の上に、帽子をかぶせたように薄く結晶が被さったものも冠水晶と呼ぶ場合があるようす。
  骸晶
骸骨水晶
窓水晶
結晶する際の二酸化珪素の濃度によって、結晶の角の部分が特に結晶し、面の真ん中が薄い層が重なったようになってへこんた状態に結晶した水晶のこと。
スピリチュアルな分野では「エレスチャル」などと呼ばれる。
骸晶は英語で「スケルタル」と呼ばれる。

エレスチャル・ギャラリー
エレスチャルについて考えてみた
ブラジル産・ビッグエレスチャル
インド産 エレスチャル(スケルタルっぽい)
メキシコ産 スケルタル
  グウィンデル
グインデル
Gwindel

ツイスト
↑アルプス産グインデル。左が横から、右が上から見たもの。上から見ると「ねじれている」のがわかるかも(わかりやすいよう、矢印を入れてみました。

両錐の結晶が柱面で重なって板状になった平行連晶。
結晶のねじれによって結晶の重なりが徐々にずれ、全体がねじれて見えることからツイストとも呼ばれることがある。
「ねじれている」という意味のドイツ語「gwinde」のオーストリア訛りが「Gwindel」らしい。
アルプス産のグウィンデルが有名だが、ウラル産やブラジル産、パキスタン産もある。
ウラル産 グゥインデル
 

「ねじれている」という言葉が語源なのだから、ただDTが板状に成長した平行連晶であるというだけでなく「ねじれている」ことが必要でしょう!
 時々ネットショップでねじれてないものがグインデルと呼ばれて売られていることがあるので注意
 
セプター・クォーツ
(Scepter)
王笏水晶
松茸水晶
キノコ水晶
水晶の上に別の水晶が被さるように成長したもの。
セプターとは「王杓」の意味。

ちょっと変わった形のセプター
マダガスカル産のセプター
ファーデン・クォーツ
(Faden Quartz)


Faden-Lined Crystal
平板状の両錐結晶の真ん中に白い筋が入っているもの。
↑この説明が一般的だが、それを額面通りに解釈したためのとんでもない間違い例を発見したので書き換え。

ファーデン・ラインと呼ばれる白い筋を挟んで両側に先端がある水晶のこと。平板状のものが多いが、中には平板ではないものもある。
ファーデン・ラインを芯に結晶が成長したものと思われ、単に白い筋が内包されているだけものはファーデンとは言わない。

ファーデンはドイツ語で「糸」の意味。
ファーデン・クォーツについて考えてみた
 
 平板結晶
向かい合う二つの面が発達し、平べったい板状に結晶したもの。

クリスタルヒーリングの分野ではタビュラー(タビー)と呼ぶ。
平板結晶を英語で言うと「タビュラー・クリスタル」らしい。
テッシン・ハビット
Tessin-habit
柱面が均等に先細りになっているとんがり水晶。
テッシンはスイスアルプスの地名で、このようなとんがり水晶を産出する。(ネパールにもある)
Cumberland Habit
カンバーランド ハビット


算盤玉型水晶
某ショップでCumberland Habit」と説明されている水晶を発見。この単語で画像検索をしてみると、そろばん型水晶がヒットしてきた。
調べてみるとCumberlandはカンバーランド(イギリスの地名)、Habitは結晶の癖という意味らしい。
イギリスのCumberlandでそろばん型水晶が出ているのでこの名前があるのだと思う。
   




採集分野での呼び名 主に山で石(水晶)を採集している人たちの間で使われてたりする言葉
  晶洞
ガマ(カマ)

ジオード

水晶が地下で成長した空洞、または空洞の状態ごと掘り出されたもののこと。
カマ(ガマ)は、水晶が生えている晶洞が見つかったという意味で「カマ(ガマ)が開いた」などと用いられる。

ジオードなどと呼ぶこともある。
アメシストのジオードは、「アメシスト・ドーム」と呼ばれていることもある。


 
クラスター
群晶
とっこ
複数の水晶の根本がくっつき合った状態のもの。
多くの水晶はクラスターから分離されたものである。

パンダみたいなクラスター
ロシア水晶のクラスター
とっこ
突鉱
クラスターのこと
鉱物採集の分野などでは「とっこ(突鉱)」ともよばれるらしい。
クラスターの中でも、結晶は長く立体的な状態のものを指し、比較的平板なゲス板(↓)と区別することもある。
ゲス板 クラスターの一種。
上記のとっこ(突鉱)が立体的なクラスターを指すことが多いのに対し、ゲス板は結晶が比較的短く、長さがそろった平板なクラスターを指すことが多いらしい。
びんた切れ 「びんた(頭)が切れて無い」という意味らしい。
欠けたのではなく、先端が母岩などに接触したために、先端を形成することができなくなった水晶のこと。
あるいは、国産の場合で、水晶とともに産出するベリル(緑柱石)のこと。(同じ6角柱なのに、先端がなく平らであることから)

※「びんた=頭」は鹿児島弁だとか?
平行連晶 くっつきあって同じ方向に成長した結晶のこと
セプター水晶など、上下にくっついていても同じ方向に成長しているものは平行連晶ということになるらしい。



クリベージ・クォーツ
クリベージとは、劈開(鉱物によって一定方向に割れやすい性質)のこと。
劈開がある鉱物として有名なのがカルサイトやフローライトで、水晶(石英)には劈開がない

しかし、ブラジル・ミナスジェライスの S.J.das. Satira鉱山産の変成作用を受けた石英には、通常の水晶にはないような平らな面で割れるものがあり、劈開がある珍しい水晶とされている。
追記:それ以外の産地でもある様子。

スクレ
sugar
(シュガー・クォ−ツ)

いわゆるドゥルージー・クォーツの状態で砂糖をまぶしたようにきらきらしているものを「シュガー・クォーツ」と呼ぶ場合もあるが、珍しい用例では、板状(タビー)のDTで接触痕も接合線もなく完結した(クローズした)結晶を「sugar(スクレ)」と呼ぶこともあるらしい。
メタモルフィック・クォーツ
Metamorphic Quartz
熱や圧力による変成作用を受けている石英。

変成作用は英語で「メタモルフィック」。略して「メタ」と呼ぶことがある。

変成作用を受けている石英の中に、アルミナをコロイド状に含んで、半透明のオパレッセンスを示し、ガンマ線を当てると黒く変色し、その後加熱すると金緑色に変色するものがある。
クリスタルヒーリングの分野ではこれを「変容する」という意味合いで「メタモルフォーゼス(メタモルフォシス)」と呼び、「メタモ」と略される。

偶然似た名前が付けられてしまったので、かなりややこしい。



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