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見て、比べて、考える。
その10
ルチル編・3


グリーンルチルとアクチノライト藍ルチルパープル・ルチル
ブラウン・ルチル タイガー・ルチル



グリーン・ルチルとアクチノライト
※グリーン・ルチルと呼ばれているものは、ほとんどアクチノライトの内包であり、
ルチル(金紅石)とは全く別の鉱物が内包されています。
本当のグリーン・ルチルは別にあります。
こちらが緑ルチル(といえそうなもの)
かつてはルチルには緑などなく、すべてアクチノライトだと思っていたが、よく調べてみると、ルチルには「緑」ではなくて「帯緑色」、つまり、何となく緑っぽい色に見えるものがあり、それが本当の意味で緑ルチルであるらしいとわかった。
探してみると、金ルチルと言うには渋い色合いで、そういえば緑っぽい……?というような色合いのもの確かにある様子。
しかし、これらが緑ルチルと区別されていることはなく、アクチノライトが緑ルチルと言われている。かわいそう……。

上の写真の左は、銀だけど何となく緑、右は、若干緑がかって見える金ルチル。
内包のようすから見てルチルであることが間違いないと思う、しかも緑色のルチル(参考:ショップサイト、そのうちリンク切れするかも)

ルチルが内包されているわけではないのに「緑ルチルといわれることがあるもの
アクチノライト
ややグレイがかったアクチノライトが水晶にざくざくと刺さっている。
アクチノライト
アクチノライトが細く繊維状になったものはビソライトと呼ばれる。
アクチノライト
緑泥とともに内包された緑の針。緑針水晶ならばいいが、緑ルチルは間違い。
アクチノライト
細い針状のアクチノライトが縦横無尽に。
確かにルチルにも似ているが、ルチルはこのようにはっきり緑にはならない。
アクチノライト
根本が緑のアクチノライトが、先端では透明に。ルチルよりも繊維っぽい感じがよくわかる。
アクチノライト
ホランダイト入りだのスター・ルチル入りだのと言われるが、正確には放射状のアクチノライト。一番最初はトルマリンと言われていた。



藍ルチル
※ルチルに「青」はありません。藍ルチル、青ルチルと呼ばれているものは、インディコライト(青トルマリン)の内包です。
「青いトルマリンが内包されているものを藍ルチルと呼びます」などという説明は、おかしいでしょう!
※追記:アクチノライトが混ざることもあるそうですが、アクチノが混じると色合いは鈍くなります。
インディコライト
青い針状の内包がくっきり。色を別にすると、ショール(黒トルマリン)の内包に似ているタイプ。
インディコライト
インディコライトの針状結晶が束になってぎっしり。このように内包されると、キャッツアイのような光が見えることがある。
インディコライト
インディコライトが細くなると、全体が透明感のある青に見えることがあるが、アップにするとやはり内包物が見える。
インディコライト
黒っぽく見えても、光に透かすと実は青いことも。おかげでとても安かった石。
インディコライト
シルバーブルーに見えるインディコライト。珍しく金属光沢があるようにも見える。
リーベッカイト
リーベック閃石が内包されて青黒く見える水晶。かなりレアなので、これが青ルチルと称されているのは見たことがないけれど、念のため。



パープル・ルチルバイオレット・ルチル
「……ルチルに紫に見えるのってあったっけ?」
調べてみたら、出てきたのがコレ。
ルチルじゃないぞー! 
新しい名前(たぶん)なので、この名前がすべてこれ(↓)を指すとは限りませんが、
コレだったら違います。ルチルじゃありません!
パープルルチル/バイオレット・ルチルで検索して出てきたのがコレ。
アメジストの中のゲーサイト(またはレピドクロサイト)。

ゲーサイトの中には黒っぽいメタリックな色に見えている物もあり、これもルチルに間違われますが、違います。

ゲーサイトやレピドクロサイトは鉄の鉱物、ルチルはチタン(二酸化チタン)。全然違うでしょ。



ブラウン・ルチル
知らないうちにこんな名前もできてました。
要するに「茶色に見えるルチル」(ルチルなのでメタリック・カラー)
ただし、これは金、これは赤、これは茶色とはっきり分かれているわけではないので、境目は曖昧。
こちらではブラウン・ルチルとされていたのが、別のところではレッド・ルチルや金ルチルになっていたりするかも。
私は「赤」と見ているけれど、このような色合いが「レッドブラウン・ルチル」と呼ばれていることがある。 もしかしたらルチルではないかもしれない……。ブラウン・ルチルだったりタイガー・ルチルだったりする。 これも赤と茶色の中間種。
新しい名前で呼べば、目新しく感じるかもしれませんが……。
金でもちょっと色が濃いようなものは「ブラウン」に分類しているところも。 ブラウン? 真鍮? どんな色をなんと呼ぶかのルールは、決められていません これも、金と呼ぶには渋い?
店によって呼び方が違うのは不便。
かなり太め。
ルチルらしい籠目模様がきれい。



タイガー・ルチル
コレも初めて聞きました。こちらも検索してみたら、このような石がヒットしました。
これならたぶんルチル。
でも、まだまだ一般的な名前ではないと思います。
「タイガー・ルチル」で検索すると出てくるのは大きく分けて3種類

●上の写真のようなぼさぼさとした感じのルチル
鈍い茶色で、「虎の剛毛」を思わせるルチル……ということか。
これらは、ぼさぼさした感じが、ほかのルチルとちょっと違うように思われるので、角閃石や他の鉱物である可能性もある。

●茶色がかった金ルチルがぎっしり内包されてキャッツアイのような効果が見えているビーズ
金〜茶色で光の筋(ぼんやりした)キャッツアイが出る様子がタイガー・アイに似て見えるからタイガー・ルチル?

●ブレスレットでルチルとタイガーアイの組み合わせのもの。

人気が出るとちょっとした色の違いなどでどんどん新しい商品名がつけられていくので、困る。

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