●色
まず、色。
シルバーは、名前の通り「銀色」。白っぽく輝くメタリックカラーです。
プラチナルチルは、それに比べると黒い、メタリックなグレー。
●太さ
シルバールチルは、太目なものが多いかんじ。はっきり「針」な感じ。
プラチナルチルにそこまで太いものは見かけません。細い繊維な感じ。 |
シルバールチル |
プラチナルチル |
シルバールチル |
プラチナルチル |
●形
プラチナルチルは、「芯」から羽根かブラシのようにルチルが生えた感じ。
シルバールチルでも似たのがありますが、繊細さが違います。
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シルバールチル
これは比較的羽毛っぽいけれど、
一本一本のルチルがはっきりわかる太さ |
プラチナルチル
「芯」からルチルが生えたブラシか羽根のような形状が特徴 |
●向き
シルバールチルは太いの細いのが入りまじったり、縦横無尽に入る場合がありますが、プラチナルチルはルチルがぴっちり固まって一方方向になっています。
少なくとも、向きがバラバラだったらシルバールチルの可能性大
●ビーズで見ると
ビーズでは、全体の形が見分けられないので、判別は難しくなりますが、ビーズになっているプラチナルチルは、多くがさらに黒っぽいガンメタル色。内包の様子も、ルチルが入って黒っぽい部分と透明な水晶の部分がくっきり分かれる感じ。(粒によってはルチルの先端部分が磨かれている時があり、その時はこの特徴に当てはまらない場合があります)
ルチルの太さは繊細に細く、ばらつきはありません
シルバールチルは、太さや内包の向きにばらつきがある場合が多いです。
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シルバールチル |
プラチナルチル |
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左のようなビーズがプラチナルチルで売られているのを見かけますが、ルチルの太さ、一本一本がはっきり見える離れ具合、向きのばらつき、グレーではない褐色がかった色合いなどから、私だったらプラチナルチルとは呼びません。 |
●シルバールチルの色
みため銀色だからシルバールチルですが、意外に茶色がかったり赤みがかったりするものもシルバールチルの名前で売られています。
肉眼ではシルバーなのに、アップで写真に撮ると、なぜか赤みがかって写る場合も多いようです。
プラチナルチルの場合は、そういうことはなく、モノトーンなグレーシルバーです。 |
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左のルチルをアップで撮ると、赤みがかって見える。 |
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●もしかしたら例外が出て来るかも
先にプラチナルチルはブロッカイト(板チタン石)がかかわって特徴的な形になっていると書きました。
これまで「プラチナルチル」と呼ばれるルチル入り水晶は、ブラジル産が中心で、それらはここまで紹介したような黒っぽいメタリックなグレーでした。
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ところがパキスタン産などでは、ブロッカイトがかかわっているけれど茶色っぽいルチルのものが見られます。
たとえば、左写真は、右端のあたりに茶色い板状のものが見えます。
これがブロッカイト(板チタン石)。
内部の繊細なルチルは、このブロッカイトから生えていて、そういう点ではブラジルの「プラチナルチル」と同じ。
今後、このパキスタン産がビーズにされてたくさん出回った場合、プラチナルチルのポイントを「形と色」にするのか、ブロッカイト(板チタン石)がかかわっていて他のルチルとは違うという点に置くかで、プラチナルチルの条件が変わってきそうです。 |