水晶の色について考える(説明) : 黄色水晶と紫水晶  煙水晶と黒水晶  紅水晶  緑水晶  青水晶  赤水晶
 写真 : 黄水晶 1 ・ 2  紫水晶 ・・  煙水晶   黒水晶   紅水晶   緑水晶   青水晶   赤水晶
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シトリンとは呼ばれない黄色い水晶

珪素の一部が鉄に置き換わるというメカニズム以外で黄色く見える水晶もあります。
このような水晶はふつう、シトリンとは呼ばれません。



■レモンクォーツ(ブラジル産)
結晶の隙間にイオウが入り込んで黄色くなった水晶です。ほんのり青みを帯びたようなさわやかな色がなるほどレモン。比較的レアな水晶とされています。
硫黄が内包しているので、透明度があるものはあっても完全に透明で色が付いているものはありません。
スモーキー・クォーツを加熱して黄色くしたものがレモン・クォーツの名前で売られていて、説明が硫黄のレモンクォーツの場合があるので注意。
■マダガスカル産
クラック(ひび)にヘマタイト(酸化鉄)が染みこんで黄色く見えている石英。
ヘマタイト・クォーツと呼ばれることがある。
「ナチュラル・シトリン」と呼んでいたところもある。実は水晶そのものも淡いシトリンなのだろうか?
■カザフスタン産
ラベルに何も書かれていないので、発色原因がわからない水晶です。ルーペで内部を見てもらったところ、ゲーサイトではないかと言われました。
中国産
黄色というか、卵色。色合いが偏っていることから、おそらく内包物による色合いと思われる。国産の五代松鉱山の黄色水晶に似ている。
■インド産
クラックに鉄分がしみ込んでいるようす。マダガスカル産と同じくベースの水晶の色合いは不明。
最近アゼツライトの一種にされてる様子。


レモンクォーツと呼ばれる水晶とガラス
中国産
若干黄緑がかっているようにも見える「シトリン」で、部分的にはスモーキー。よく見るとスモーキーの部分はファントムになっている。このタイプはスモーキーを加熱して黄色くしたものかもしれない。
●レモン・クォーツ
おそらく放射線照射と加熱によって変色した石英。
クリスタルヒーリングの分野で「メタモルフォーゼス」と呼ばれるミルキー・クォーツを変化させた「オーロベルディ」と呼ばれるもの。
ガラスビーズ
ビーズでは、下のようなオパルセント・ガラスの一種が、「レモン・クォーツ」の名前で売られていることがあります。内包物が入っているように見えるので天然っぽいですが、ガラスです。角度によってオパールのような青い輝きが見えます。


加工? 天然? ちょっと不明。
「イエロー・ジラソル」という名前で売られていたマダガスカル産。
半透明黄色で、どうやら中に極小の針状結晶が縦横無尽に入っているらしく、それに光が反射して、方向を問わずスターが出る。

スモーキー加熱であるという噂あり。
「レモン・クォーツの名前で売られていた、どうやらブラジル産らしいビーズ。だが、色合いや質感は左の「イエロー・ジラソル」そっくり。小さいので確認できないが、大きければ同じようなスターが出るはず。
半透明ではなく透明タイプもあった。
たぶん、中国産。渋い黄色でとても天然っぽいのだが、内部のクラックのようすからすると、加熱の可能性があると思っている。
中国産だから疑うわけではなく、このクラックがとても疑わしい(個人的意見)
スモーキーに混じって売られていた、スモーキー・シトリン。明らかに黄色くて、シトリンと言ってもいいような。スモーキーに混じっていたのだから、加工の可能性は低そう? ビーズでシトリンというと、妙に真っ黄色でクラックもミストもないものを見かける。出もよく見ると淡いの濃いのがあるし、さわると冷たいし……合成?
とおもったら、明らかにガラスの手触りのものもあったり。
いろいろな色合いのシトリンのルース。
上のような赤っぽい(茶色っぽい)ものも、実はシトリンの色合いである。こういう色合いの原石が欲しいなあ……。
ブラジルでは、特に赤いシトリンを「シトリン・フォーゴ(炎色シトリン)」と呼ぶのだそうで。


国産の黄色い水晶
内部から黄色い水晶は案外少ないです。
国産ともなればさらにレア。新発見情報から目が離せません。

   
数年前に発見された、奈良県五代松鉱山の黄色い水晶です。
黄色い色は、微細な角閃石のインクルージョンによるものであると言われていますが、内部に見える「芯」のようなものとあわせて、くわしいことはわかっていません。 



他の鉱物のコーティングで黄色く見える水晶

このような水晶はふつう、シトリンとは呼ばれず、タンジェリンやゴールデンヒーラーなどと呼ばれています。
たいていは、鉄分やマグネシウムの薄い膜が表面をコーティングすることによって黄色く見えているようです。

■中国産
3センチほどのハーキマー・タイプ。天然コーティングによって、おめでたい金色に見える。
■インド産
緑泥が入ったポイントがあるので、金色と緑のツートンカラー。表面を覆う薄膜が虹色に輝く。
■ブラジル産
黄色と言うよりオレンジ……温州ミカン色。おなじみタンジェリン、もしくはララジンニャと呼ばれるタイプ。

■ネパール産(またはチベット)
表面が鮮やかな黄色に色づいたヒマラヤ水晶。ここまで黄色いのはちょっと見かけないように思う。
■ネパール産
これはカンチェンジュンガ産。色味のない透明な結晶が多いが、これは金色に天然コーティングされている。
■ブラジル産
表面が淡い金色に天然コーティング。夕日で透かすと、まさしく「ゴールデン・ヒーラー」。

■アフガニスタン産
一見淡いシトリンに見える……が、いっしょに箱に入っていた水晶には、天然コーティングであることを示す虹色皮膜が見られたらしい。……と言うことで天然コーティングかも。
■南アフリカ産
はでやかな黄色だが、リモナイト(褐鉄鉱)による天然コーティング。部分的にはアクアオーラのような虹色も見える。「カクタス・リモーネ」の名前も見たことがある。
マダガスカル産
水晶の表面が黄色く天然コーティング。マットな感じなので柔らかな色合い。
   
■アメリカ・アーカンソー州産
たしか、最初にゴールデンヒーラーとして紹介されていたのは、アーカンソー産だったような気がする。
■アメリカ・アーカンソー州産
酸化被膜で虹色になっている「天然アクアオーラ」。「ソラリス・クォーツ」の名前で売られている。
 

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