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「新しく見つかった クリスタル&癒しの石」
KURO的ツッコミ
パワスト好きさんに人気の「クリスタルバイブル」という本があります。
いろいろな種類の石の意味やパワーが説明されていて、なるほど人気なのもうなずけるのですが、
鉱物的内容や写真の食い違いなどちょっと気になる……と、失礼を承知でツッコミしました。
そしてこのたび、そのクリスタルバイブルに続編が誕生(2007年8月)。
早速見てみました。感想は「う〜ん…………。や、やっぱり気になるっ!」
ごめんなさい。またもやつっこみします。追加資料としてお役に立てば幸いです。
個人的には、この本を参考に石を探すなら、ネットや他の本で石の外見を確認した方がいいと思います。
間違いやリンク切れ、その他情報がありましたら、
掲示板、ブログのメールフォーム、WEB拍手のメッセージ欄よりご一報お願いします。
第3弾「クリスタル百科事典」についてもツッコミ中です。
……クリスタルバイブルにも掲載されている石
頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 |
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表紙 | 「新しく見つかった クリスタル&癒しの石」 | 原題は「New CRYSTALS and healing stones」。 「New」が新しく見つかったと訳されているが、クリスタルバイブルが発刊されてから鉱物として新しく発見されたという意味ではない。 「クリスタルバイブルには掲載されなかった石」「最近ヒーリングに用いられるようになった石」というような意味。 下に「新しいものからよく知られたものまで」とあるけれど、タイトルだけを見て、勘違いしないように……。 |
9 | セプタリア(写真) | →セプタリアの項目で後述。 |
12 | 指で行うダウジング | 「オーリング・テスト」として紹介されていることが多い。 |
14 | アホイト | →アホイトの項目で後述 |
15 | ジェム・エリキシルの使い方 | 水溶性の石、毒性のある石もあるので、どの石でも使用できるわけではない。注意すること。 |
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19 | シトリン・スピリット・クォーツ |
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「特性」 シトリンとクォーツのコンビネーションです。 |
シトリンもクォーツ(水晶・石英)である。念のため。 ここで言っているのは、(見た目)シトリンとクリアまたはミルキークォーツのコンビネーションということ。 |
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「外観」 小さな黄褐色で、透明またはアメジストの結晶が長形の結晶を覆う |
……タイトルはシトリン、なんですが? この説明と本の写真を見るかぎり、通常の意味のシトリンではなく、酸化鉄によって天然コーティングされ、黄色く見えるということだと思われる。 これはシトリンとは言えません。 天然コーティングタイプを「カクタス・リモーネ」「サンシャイン・クォーツ」と呼ぶこともあるようです。→参考 ※スピリット・クォーツはカクタス(=サボテン))に似て見えるということから、「カクタス・クォーツ」の名前もあります。 |
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20 | アメジスト・スピリット・クォーツ |
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22 | フレーム・オーラ・スピリット・クォーツ | 間違いではないけれど、内容を整理。 チタンとニオブを蒸着させたものがフレームオーラ。 それをスピリット・クォーツに施したものがフレーム・オーラ・スピリット・クォーツ。 わざわざスピリット・クォーツとして紹介することもなかったのでは……。 普通の形状のクラスターに施されていることも多い。 →その他の「オーラ」もの。 |
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24 | オレンジ・ドルージー・クォーツ | 写真が変。 隣(25ページ)のブッシュマン・レッド・カスケード・クォーツと同じ石の破断面を写したものにしか見えない。(それでいてオレンジとは?) ドルージー(ドゥルージー)とは、米粒のような細かい結晶が母岩や他の結晶の表面をびっしり覆っているもの。オレンジ・ドルージーというのは、それが酸化鉄で覆われるか、酸化鉄を内包してオレンジに見えるものだと思う。 このページの写真は、「ドルージー」の部分が写っていない。 ※隣の「カスケード・クォーツ」をドルージーと表現しても間違いではないと思うけれど。 |
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25 | ブッシュマン・レッド・ カスケード・クォーツ |
ブッシュマン〜という言い方は、かなりマイナーだと思う。 (この本が出版されてから使うところが増えた) いろいろな要素が入り交じっているので、まず内容整理。 ブッシュマンはアフリカ南部のカラハリ砂漠に住むサン人のこと。(参考) 「ブッシュマン」には侮蔑的なニュアンスがあるとする人もいる。 レッドは酸化鉄による色。 ライモナイト(リモナイト)とあるが、赤みが強い場合はヘマタイトと説明されることもあると思う。 カスケードは「滝のような」「階段状に流れ落ちる水のような」という意味。小さなポイントが集まって全体的に大きな結晶を作り上げているような形のこと。キャンドル・クォーツの柱面の小さな結晶が、てっぺんまで覆い尽くした感じ。 追記:同じような水晶を「Red Bushman's Quartz」や「Bushman Quartz」と呼んでいる例あり。 別サイトで調べたところ、南アフリカのオレンジリバー流域で産出し、ブッシュマン(サン人)によって手で採集されることから、ブッシュマン・クォーツと呼ぶと説明しているところがあった。 |
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26 | フェンスター・クォーツ |
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27 | シュガー・ブレード・クォーツ |
本文の説明では、わからないでしょう……。 カスケード・クォーツの稜線(面と面の合わさった角の部分)でさらに結晶が成長し、板状に成長しているもの……がシュガー・ブレード。 。(参考・ショップ写真) それにしても、カスケード・クォーツと離して説明しているのが謎。 同じような水晶なのだから、隣ページで紹介した方がいいのでは……。 |
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28 | スター・ホランダイト入りクォーツ |
ホランダイトが「星」に見えることから、「スター・クォーツ」「星入り水晶」と言われることもある。アメリカではスパイダー・クォーツらしい。 国内では「スター・ホランダイト」とはあまり言わない。 説明の中にクォーツとゲーサイトの力を併せ持つ、とあるが、ホランダイト(ホランド鉱)はマンガンの鉱物であって、ゲーサイト(鉄の鉱物)とは全く別である。念のため。 「スター・ルチル」といわれていることもあるが、ルチルでもない。 また、外観の説明に「六角形の星」とあるが、整った形のホランダイトは「*」のように六方向に広がって見えるという意味(そのように見えないものも多いが)。 6つの辺で囲まれた六角形ではない。 |
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29 | スターシード・クォーツ |
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30 | シフト・クリスタル |
海外では、シフト・クリスタルの呼び方もあるようだが、国内ではグロース・インターフェアレンスまたはインターフェレンスという名前の方が知られていると思う。 グロース・インターフェアレンスの意味は「成長干渉」。本文でも説明されているように、層状に結晶したカルサイトによって水晶の成長がじゃまされ、カルサイトが溶けたあと、何かに切り刻まれたような痕跡が残ったもの。 写真の水晶はおそらくロシア・ダルネゴルスク産。 「カルサイトに付着したクォーツが溶けた後、ブレードと動かせる空間ができます」とあるが、溶けたのはクォーツではなくてカルサイトの方。ブレード、動かせる空間とは何だろう? 「地殻変動のプレートが衝突した」とあるが、プレートが動くことが地殻変動であり、そのことが小さな水晶の結晶を写真のように変形させる直接の要因にはならない。本文の意味、水晶の関わりともに、ちょっとおかしな言い方。 「……というイメージ」ならばそのことを明記して欲しい。 本文中に『カルサイトに付着したクォーツ(18頁参照)』とあるが、18ページは、ホワイト・スピリット・クォーツのページで、写真もカルサイトは認められず、説明でもふれられていない。 |
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外観 多面体で、ブレードとくぼみがあり、内部に空間がある |
「多面体」「ブレード」「内部の空間」が意味不明。 「多面体」は水晶本来の結晶面のこと、「ブレード」は長柱状の結晶のことを指すのだろうか? いくつかおなじような結晶をもっているが、「内部の空間」については、見たことがない。 参考:インターフェレンス水晶(ロシア産) インターフェレンス水晶(ブラジル産) インターフェレンス水晶(ネパール産) |
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31 | ファーデン・クォーツ ▲本の写真では 「糸」が見えにくいので。 |
形状の説明が少ないので補足。 ファーデン(faden)とは、ドイツ語で「糸」の意味。 水晶の内部に白い糸状のラインが見えるもの。 この「糸状のライン」は、繊維状の内包物ではなく、水晶内部に見られる白い霧状の曇り(ミスト)のようなものに見える。 ページ下部の「外観」に「透明で平らなクリスタル」とあるが、実は、平らでない結晶にもファーデン・ラインが見えるものがある。スモーキーもあったり、ラインにクローライトが内包されるものもある。 かつては、板状に結晶した水晶が地殻変動によって割れ、後に再結晶して修復された痕跡がファーデン・ラインであるという説があったが、それでは説明できないものが大変多い。くわしくはこちら |
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32 | アップル・オーラ・クォーツ | 「ニッケルがクォーツ(18頁参照)に結びついてできた石です」とあるが、まず、最大の補足を。 この水晶は、ニッケルを天然の水晶に人工的に蒸着させてつくったもの。 アクアオーラと呼ばれる水晶の仲間で、加工された水晶である。 (参考) また、「18頁参照」とあるが、18ページは、ホワイト・スピリット・クォーツの説明で、特にクォーツ一般について説明しているわけではない。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 |
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33 | タンジン・オーラ・クォーツ | 「この神秘的な新しいオーラ・クォーツはインジウムを変化させて生まれました」とあるが、アップル・クォーツと同じく インジウムを天然の水晶に蒸着させてつくったもの。(参考) タンザナイト・オーラ、ブルー・オーラという呼び方もあるようす。 |
34 | グリーン・シベリアン・クォーツ | シベリアン・グリーンの名前の方が一般的かも。 「ロシアで天然のクォーツ(18頁参照)を化学物質と結合させて再生したグリーン・シベリアン・クォーツ」という言い方は、誤解を招きそう。シンプルに言えば、「ロシアで作られた緑の合成水晶」である。 34・35ページにある「シベリアン・クォーツ」はすべて「合成水晶(人工的に結晶させたもの)」である。 材料は天然の水晶かもしれないが、溶かして人工的に結晶させているのだから、合成水晶ということになる。 また、「18頁参照」とあるが、18ページは、ホワイト・スピリット・クォーツの説明で、特にクォーツ一般について説明しているわけではない。 |
35 | ブルー・シベリアン・クォーツ | 「コバルトを変化させて生まれた石」……「コバルトで青く着色した合成水晶」 ロシア産の人工水晶は、作るのに手間がかかるので、アクセサリーに用いられることが多い。安価なビーズに見られる透明な青の「ブルー・クォーツ」はガラスである可能性が高い。 |
36 | アクティノライト・クォーツ |
綴りがActinoliteなので、アクチノライトとも表記される。 本の写真は、アクチノライト入りの特徴がほとんど現れていない。 たいていは左の写真のように、緑の針状の結晶が縦横無尽に内包されたようになる。針状であるために全く別の鉱物であるにもかかわらず「緑ルチル」と呼ばれていることもある。 アクチノライト入り水晶らしい写真はこちら(海外サイト) また、「116頁のアクティノライトも参照のこと」とあるが、116ページの写真もアクチノライトとは思えないものなので注意。 |
チャイニーズ・クロム・クォーツ |
有名な中国産の加工水晶。国内では呼び方は一定していないようす。 天然水晶の表面に緑の部分を人工的に結晶させたもの。 緑の部分のが何なのかは、あまり資料を見かけない。緑色でクロムというのは、いかにもありそう。ダイオプテース説も見かけたことがある。 外観のところの「ポイントと”管”の部分を泡状に覆っている」とはやや意味不明。 先端(錐面)と側面(柱面)を覆っているという意味であると思われる。 「泡状」とあるが、泡ではなくて実際は細かい結晶。底面を含め全体が毛羽だったように見えるのが特徴である。 |
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オーロ・ヴェルデ・クォーツ |
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38 | ピンク・クラックル・クォーツ | 「加熱・着色してできる」に補足。 水晶を熱し、染料の中に入れて急冷すると、水晶にひびが入ると同時にそこに染料を吸い込む。これをクラックルド処理というらしい。 ピンク以外の色もあり、ファンシー・クォーツという扱いで売られているらしい。 |
39 | シチュアン・クォーツ |
なんだか、この本は一番基本になる説明が足りない。 ここで紹介されている石を、初めてこの本で知るであろう人に不親切ではないか。 シチュアンとは中国の「四川省」のこと。「四川省」を英語表記するとSichuan、つまりシチュアンである。 ここでは、「四川省産水晶」という意味であると思われる。 「ハーキマーとチベットクォーツの波動が効果的に組み合わさり」とあるが、KURO的に補足。 ここで言う「ハーキマー」はアメリカ産のハーキマーのようにDT(ダブルターミネイテッド・両錐)でころんとした形、つまりハーキマー・ダイヤモンドのような形という意味。 形が似ていれば、力も似るかどうかは不明。 チベット・クォーツ……四川省は地図上ではチベット自治区の隣。 ただチベット人が住むところ(チベット人自治区のあるところ)をチベットと呼ぶ考え方もあり、四川省もその範囲なので、四川省産でもチベットクォーツと呼ばれるのだと思う。 四川省では写真のタイプ以外の水晶も産出するが、シチュアンと名前が付いているのは、ころんとした写真のタイプ、または透明な中に黒っぽいファントムや内包物が入る水晶のみである。 くわしくはこちら) |
この本の著者、ジュディ・ホール氏は、アメリカ産のハーキマー・ダイヤモンドに見かけが似た水晶をすべてハーキマーと呼んでいるが、本来は、ニューヨーク州、ハーキマー鉱山産のもののみを、ハーキマー・ダイヤモンドと呼ぶ。その他の産地はハーキマー・ダイヤモンドと呼ばないはずなので、ご注意を。 この本の中で「ハーキマー」と呼んでいるのは、「小ぶりで短いDT水晶」という程度の意味であると思われる。 |
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40 | アメジスト・ハーキマー |
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41 | <シトリン>・ハーキマー | シトリンが<>付きであることに注意。 見かけがシトリンに見えるという意味であるらしい。 「黄色のオイルで着色され」とあるが、写真を見る限り、人工的に着色されたものではなく、天然のコーティングであると思われる。 水晶の表面を天然コーティングして黄色く見せる鉱物は、酸化鉄やマグネシウムなど。 「水晶の表面がタール状のもので覆われ、それを剥がすと黄色くなっている」という説明を見かけたことがあり、「オイルで」というのはそういうことを指しているのかもしれない。 この説明は、<シトリン>というよりゴールデンヒーラーのものであると思う……。 ジュディ・ホール氏の解釈により、アメリカのハーキマー産のものとは限らない。 |
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42 | スモーキー・ハーキマー | 写真はスモーキーと言うより黄色く見える。 本場ハーキマーにもスモーキーがかったものは存在する。 |
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43 | ゴールデン・エンハイドロ・ハーキマー |
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44 |
ブルー・クォーツ(天然) |
青い鉱物が内包されて青く見える水晶であればブルー・クォーツ。 ただ、デュモルチェライト入りで結晶形をした水晶は見たことがなく、「ブルー・アベンチュリン」と呼ばれるクォーザイトのことかもしれない。 また発色原因に「ルチル」があがっているが、ルチルに青く見えるものはない。「青ルチル」と呼ばれるものは、インディコライト(トルマリン)である。 写真はスペイン、マラガ産の青水晶。 この青はアエリナイト説とマグネシオ・リーベッカイト説がある。いろいろな青水晶はこちら。 ※「クリスタルバイブル」226頁ですでにブルー・クォーツが取り上げられている。このときはクォーツァイトにも見えるタンブルだったが、今回は「天然」……結晶形のものということか? 外観説明に「透明な青色のクォーツか、破片がクォーツの中に入っている」とあるが、透明感のあるブルー・クォーツはあっても、青色が内包物によるものである以上、完全に透明青の天然水晶は存在しない。 破片がクォーツに入る、とは、青い鉱物がクリア・クォーツの中に内包されているという意味であると思われる。 ※ジュディ・ホール氏はクリア・クォーツやミルキー・クォーツなど、色味のないものを「クォーツ」と表現しているので注意。 |
クォーザイト(珪岩)。風化して砂のように細かくなった石英が集まり、圧力や熱で変成作用を受けて固まった岩のこと。厳密には水晶(石英)とはいえない。 くわしくはこちらとこちら |
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45 | ラヴェンダー・クォーツ ▲左がラベンダー・ローズ、右が普通のローズ。実はアメジストの一種といわれても驚かない色合い……。 もっとピンクっぽいラベンダー・ロースもある。 |
本文中に「ローズクォーツの波動を……」とあり、写真が見るからにローズクォーツであることを考えると、おそらく一般的に「ラベンダー・ローズ(クォーツ)」と呼ばれているものを指しているのだと思われる。 ローズ・クォーツ=ピンクだが、よく見ると色合いはさまざまあり、中には若干紫がかっているローズクォーツもある。 ローズクォーツとアメジストが混じっているわけではないが、色合いからラベンダー・ローズと呼ばれている。 (※いろいろな色合いのローズクォーツの写真) ただし、外観説明には、単に薄紫のクォーツとあり、アメジストの薄いものを指しているか、それも含めている可能性がある。 一方、アメジストの色の薄いものを、ラベンダー・アメジストと呼んでいることが多い。 |
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46 | スモーキー・ローズ・クォーツ |
「この珍しいコンビネーション……」とあるが、ローズクォーツ(結晶形)とスモーキーの取り合わせは、珍しくない。(ローズクォーツの結晶そのものが珍しいけれど) ローズクォーツとコンビネーションする水晶の色は、たいていスモーキーである。 スモーキーの上にローズクォーツが結晶したり、ローズクォーツの先端がスモーキー化していたりする。 右の写真はアフガニスタン産。 スモーキーの上に、まさしくバラ色のローズクォーツが結晶している。 |
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47 | スモーキー・シトリン |
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48 | スモーキー・アメジスト |
本の写真の色合いがいまいち。 左の写真はかろうじてアメジストが見えるが、右の写真はアメジストの色合いが見られない。 代わりにはっきりと色が見える写真をどうぞ。 ブラジルやインドで見られるスモーキーとアメジストが混ざった水晶は、形がごつごつした状態や内部が層状になりやすく、「エレスチャル」として売られていることも多い。(注意:スモーキーとアメジストが混ざっていることがエレスチャルの条件ではない) 本の写真とはタイプが違うが、スモーキーとアメジストの取り合わせならばボリビアやナミビア(ブランドバーグ)などからも産出する。 |
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49 | ストロベリー・クォーツ ▲原石(カザフスタン産) ▲ビーズ |
……写真で掲載されているのも、ストロベリー・クォーツとして売られているのを見たことがある石。 どんな水晶をストロベリー・クォーツと呼ぶのか、確たる基準がないことも知っているが、しかし、ストロベリー・クォーツと言われて、まず示されるのは、このページの写真の水晶ではなく、ゲーサイトの繊細なインクルージョンによって赤く見える水晶(カザフスタン産、メキシコ産)であろうということは、知っておいていただきたい。 すなわち、このページのストロベリー・クォーツは、一般的なものではないと言うことを。 ※タンブルのと同じような石を「チェリー・オパール・セイクラル」と呼んでいる例あり 最近、レピドクロサイト入りのファイアー・クォーツや、このページのような石がストロベリー・クォーツとして堂々と出回っているのを見ると、非常に複雑な気分です。 カザフスタン産のストロベリークォーツ(原石) カザフスタン産のストロベリークォーツ(ルース) |
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50 | ヴェラ・クルス・アメジスト ▲ベラクルス! |
メキシコ、Veracruz産のアメシスト。ベラクルスとも表記される。 ブラジル産やウルグアイ産と違い、長柱状のアメジストの産地として知られる。 現在は各国からさまざまなアメジストが産出するが、かつては「世界でもっとも美しいアメジスト」と言われたらしい。 そのわりに写真のアメジストは、あんまり質が良くない。参考(海外サイト) もっと色が濃く美しいものがある。 産地の記載がないからと言って、長柱状のアメジストをすべてヴェラ・クルス・アメジストと呼ぶわけではない。念のため。 |
51 | ブランデンバーグ・アメジスト ▲比較的紫色が濃いタイプ |
文中に産地の記載はないが、写真を見る限り、ナミビアのブランドバーグ(Brandberg)産。ブランデンバーグだと、アメリカのケンタッキー州の市の名前(Brandenburg)になりそう。 ナミビアのブランドバーグが 『Branden-burg=炎の山』……という説明もあるようだが(参考)、読み方はブランドバーグである。 少なくとも水晶の産地としてはブランドバーグ(Brandberg)。ブランドバーグ水晶の方が適切だと思う。 写真は色が薄いが、もっと色の濃いもの、水入りのもの、エレスチャル状のものもある。 もちろん、ナミビアのブランドバーグ産以外のアメジストをブランドバーグ・アメジストとは呼ばない。念のため。 |
52 | エレスチャル・クォーツ |
エレスチャルというネーミングは、クリスタルヒーラー・K・ラファエル氏によるもの。 本の写真は、下半分が剥離痕(他の結晶から分離した痕)であるだけの、普通のアメジストに見える。 エレスチャルは、いくつもの結晶がごちゃごちゃに固まったゴツゴツして複雑な形の結晶や、層状に結晶した水晶に対して付けられた名称である。 詳しくはこちら つまり、(天然の)結晶の形に対して付けられた名称なので、「外観」の説明にある(人工的に整形された大きなポイントの中に入っていることもある)という説明は意味不明。 エレスチャルは、水晶の内部に関する名前ではないので。 ジュディ・ホール氏は、本の写真のような水晶をエレスチャルと解釈しているのかもしれないが、一般的にはこれをエレスチャルとしている例は少ないだろうということは、強調しておきたい。 一般的なエレスチャルいろいろ。 |
53 | アメジスト・エレスチャル |
エレスチャルと同じく、このページの写真もエレスチャルには見えない。 見たところ、ブラジルのマラバ産で、マラバ・アメジストと呼ばれるものではないか。カテドラルやキャンドルと形容されることはあっても、エレスチャルとされることは少ないだろう。 アメジスト・エレスチャルは、ごつごつ複雑形状エレスチャルか層状スケルタルにアメシストの色合いがあるもの。 詳しくはこちら ネットで検索すると、内包物があるアメジストのビーズが大量に出てくるが、何度も言うように、エレスチャルは外観に対して付けられた名前なので、内包物は関係ない。 ビーズで用いられるエレスチャルのネーミングも間違いである。 詳しくはこちら 「天使のクリスタル」と呼ばれるのは、メキシコ産で、層状に結晶したクリアなスケルタルタイプが多い。 (人工的に整形された大きなポイントの中に入っていることもある)という説明についてもエレスチャル・クォーツと以下同文。 |
54 | スモーキー・エレスチャル |
本の写真は、エレスチャルに見えない。 本の写真のような水晶をエレスチャルというのは、あまり正しくない。 外観の説明が意味不明。 ほとんどこれまで言ってきたことと同じ。 一般的なエレスチャルいろいろ。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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55 | キャンドル・クォーツ |
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ファントム・クォーツ |
「クリスタル・バイブル」の233ページですでに取り上げられているのに、なぜ、再録? 本の写真の左側、パイ皮のような層状の内包物があるものは、必ずしもファントムとは限らない。ガーデン・クォーツに分類される場合もある。 この写真に(シャーマン)とあるが、これはなんだろう? ガーデン・クォーツの中で内包物が異世界を感じさせるものを「シャーマニックドリーム・クリスタル」と呼ぶ場合があるが、これに関係あるのだろうか? 下部の外観説明で「色の斑点がある」とあるが、これもファントム水晶を説明するには不明確で、どのような状態を指しているのかわからない。 |
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57 | デジライト | デジライトはアフリカ産らしい。綴りはDesirite。 いきなり出てくるマスターの数字44というのは、数秘術(ヌメロロジー)で導き出される数字のこと。 アルファベットを数字に置き換えたりして導き出すらしい。 興味のある方は数秘術で検索してみてください。 |
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58 | レッド・ファントム・クォーツ ▲要するに、こういうのがスタンダードでは? |
レッド・ファントムを形成するものとして、以下のものがインクルージョンしていると説明されているが、、一つずつ見ていくと以下の通り。 ライモナイト(リモナイト)は、褐鉄鉱の名前の通り茶色系。 ヘマタイトは赤。(黒い斑点状になることあり)。 ヘマタイト入り水晶……水晶の中に水晶。これでは、貫入水晶になってしまわないだろうか? カオリナイト……これは、磁器の原料にもなる鉱物で、色は「白」である。レッド・ファントムの原因として挙げるにはふさわしくないのでは? 写真は、ファントムとはわかりにくい水晶である。 むしろ、ヘマタイトを内包した「レッド・クォーツ」という感じ。 「硬い赤色のポイントまたはインクルージョン」という外観説明も意味不明。形がはっきり見えるファントムを、ポイントと表現していると解釈しているのだろうか。 参考(レッド・ファントム) |
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59 | オレンジ・ファントム・クォーツ ↑これならば、オレンジ色でファントム? |
「クォーツとカーネリアンが組み合わさったもので」……という記述に問題あり。 ジュディ・ホール氏は、ヘマタイトが含まれて赤くなった水晶(石英)をカーネリアンと表現しているのかもしれないが、この考え方は一般的ではないし、鉱物的には正しくない。 カーネリアンとは、石英のミクロなつぶつぶが沈殿して固まったカルセドニーの中で、ヘマタイトを含み赤く見えるもの。 水晶はミクロなつぶつぶではなくて大きく結晶したもの。 つぶつぶ構造か否かという構造的な違いの他にも、成長する際、水晶の方が高温下で結晶するという違いもある。 ファントムである以上、この石が成長したのは、高温・高圧の水晶の成長する環境下であるはずで、そこではカーネリアンは成長しない。 何より、カーネリアンhは水晶のような結晶にはならないので、クォーツとカーネリアンではファントムを作らない。 要するにオレンジ・ファントム・クォーツは水晶の中でヘマタイトがファントムを作っているものの中で、そのファントムが赤ではなくオレンジに見えるもの。つまり、レッド・ファントムのオレンジ色バージョン。 (ヘマタイトは赤だけでなくオレンジ〜黄色に見えることもある) ファントムの中までオレンジ色のもの、ファントムの表面だけがオレンジ色で内部は透明なものがある。 本の写真の石は、ヘマタイトの他に、角閃石も内包されているようである。 |
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リヴァースド・オレンジ・ファントム・クォーツ |
この本におけるクォーツとカーネリアンの奇妙な説明については、上で述べたとおり。 こちらの石は、オレンジ・ファントム・クォーツがクリアな水晶の中にオレンジのファントムが見られるものであるのに対し、オレンジに色づいている水晶の中に透明なファントムが見られるものということだろう。 または、透明な水晶の上にオレンジ色に色づいた水晶が結晶し、透明な部分がファントムになっているもの。 説明ではわかりにくいので、図示すれば、左のようになる(←) |
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石の意味やパワーにさまざまな説があることはご存じの通りであるが、名前と形状についてもいろいろな解釈がある。同じ形に違う人が違う名前を付けることも珍しくない。 水晶の形状に関する名前については、インターネットの国内サイトでは多くがK・ラファエル氏およびジェーン・アン・ダウ氏の説を用いている様子。スーパーセブンやメタモルフォーゼスなと、A・メロディ氏のネーミングもあり、最近ではロバート・シモンズ氏のヘブン&アース社の扱うオリジナルネーミングの石もよく見かける。 このようなインターネット上の状況に比べると、ジュディ・ホール氏の用いるネーミングには、なじみがないものが混じるようである。また、エレスチャルやファントムの形状についての解釈、ハーキマー・ダイヤモンドの規定にもにも独特のものがあるようす。 正しい、間違っているとは言わないが、「クリスタルバイブル」や「クリスタル&癒しの石」を参考に石を捜すにあたっては、用いられている名称や、その名称が示す石のようすが一般的ではないかもしれないということを、ちょっと頭に置いておいた方がいいかもしれない。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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60 | イエロー・ファントム・クォーツ | レッド・ファントムのイエロー・バージョンと思えばよい。 シトリンがファントムになっているのは「シトリン・ファントム」と呼ばれると思うので、イエロー・ファントムは黄色い内包物がファントムを作っているものということになる。ファントムを形作るのは、たぶん酸化鉄。 酸化鉄は赤〜オレンジ〜黄色のさまざまな色に見えることがある。 角閃石が内包されている場合もある 外観説明をKURO的に翻訳すると「クリアな水晶の中に中まで黄色いファントムが見られるものと、薄膜状のファントムの一部だけが見られるものがある」と言うような意味だと思う。 |
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スモーキー・ファントム・クォーツ |
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61 | ブルー・ファントム・クォーツ ▲かろうじて青く見えるファントム……。 ▲パパゴアイト入り。これならば、間違いなく青いファントム! |
ブルー・ファントムについては難しい。 内包物によって青く見える水晶はあるが、それがファントムを形成することが少なく、ファントムを作る青い鉱物入りの水晶は数が少ないからである。 文中にデュモルチェライトの記述があるが、デュモルチェライトが内包されて、かつ結晶形である水晶は見たことがない。 インディコライト(青トルマリン)やアエリナイトは、ファントムにはならないようである。 私が知る限り、青いファントムが形成されるとすれば、クロシドライト(またはトレモライト)が内包されたもの。 あるいは、南アフリカのメッシーナ鉱山で産出するパパゴアイト入り水晶。 やや緑がかるがギラライト入り水晶やアホーアイト入り水晶もファントムを形成する。 実物はまだ見たことがないが、シャッタカイト入り水晶も可能性がある。 いずれにせよ、かなりレアな水晶である。 追記:クローライトで、淡い水色に見えるものがあるが、これがファントム状になっているのはまだ見たことがない。 本の写真は、単なるクローライト(緑)のファントムに見える。 左の下写真は、ギラライト入り水晶である。みだり側ライン状の境目が見えるがこれがファントム。 しかし、原石状態の結晶はほとんどないので明らかにファントムであると確認できるものは見かけない。 |
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62 | ブラック・ファントム・クォーツ |
「ハーキマーとチベットクォーツが合わさって……」という記述については、シチュアン・クォーツで述べたのと同じ。 普通は、このようなハーキマー・タイプの結晶だけでなく黒いファントムが内包されていれば「ブラック・ファントム」と呼ぶ。 チベット産のブラック・ファントム(ページの一番下) 四川省産のブラック・ファントム たぶん、ブラジル産のブラック・ファントム ブラック・ファントムいろいろ |
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63 | アメジスト・ファントム・クォーツ |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | |||
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64 | ピンク・ファントム・クォーツ |
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65 | グリーン・ファントム・クォーツ |
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67 | クォーツまたはアメジストに含まれるレピドクロサイト |
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68 | ヘマタイト入り水晶 |
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70 | スファレライトに付着するクォーツ |
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71 | アホイト | 綴りはAjoiteで、アホーアイト、アホアイト、アホ石、アジョイテ、アジョイトなど、読み方・表記はさまざま。写真で言えば、緑色に見えている鉱物がアホイトである。 アホイト単体はいろいろな産地で産出するが、水晶に内包されたものは、南アフリカのメッシーナ鉱山のみで産出した(現在は閉山)。大量にと言うほど産出したのかどうかは疑問。 ここで最大の補足を。 写真のような石が「アホイト入り水晶」として売られているが、アホイトではなくクリソコラ入りとのことである。 →参考サイト(海外) アホーアイトは、結晶のかなり表層に繊維状・放射状の結晶でファントム状に内包される。 アホーアイト入りの水晶を磨いたというアクセサリーも見かけるが、これもアホーアイトではない確率が高い。 |
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72 | クォーツに含まれるモリブデナイト |
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73 | クォーツに含まれるエピドート ▲エピドートといえば普通は緑系? |
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74 | オーシャン・オビキュラー・ジャスパー |
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76 | レパードスキン・ジャスパー |
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77 | レインフォレスト・ジャスパー |
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78 | ツリー・アゲート |
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79 | ボツワナ・アゲートと グレイ・バンデッド・アゲート |
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80 | ヘマトイド・カルサイト | おそらく綴りはHematoid Calcite。 聞き慣れない用法だが、ヘマタイトが付着、あるいは内包された赤水晶をヘマトイド・クォーツと言うことがあるようで、同じようにヘマタイトが付着または内包されたカルサイトという意味であろうと思われる。 本の写真のような石ならば、結晶形のレッド・カルサイトと言った方が通じやすいと思う。 ヘマトイドの名前を使うのであれば、レッド・ファントム、オレンジ・ファントムヘマタイト入り水晶も、実はヘマトイド・クォーツである。 外観説明で「四角い断面」とあるが、カルサイトにはさまざまな結晶形があるので、写真以外の形のレッド・カルサイトもある。 |
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81 | コバルト・カルサイト (輝コバルト鉱) |
コバルト・カルサイトはコバルトによって美しいピンクに発色したカルサイト。主にモロッコ産。他の結晶形のもの、色の薄いものもある。 問題は「輝コバルト鉱物」の表記。いったいこれは? 本文中では言及されていない。 ちなみに輝コバルト鉱(コバルタイト)は銀色の金属光沢の結晶か、普通の岩のような感じの石で、コバルトカルサイト=輝コバルト鉱では、もちろんないし、似ているとさえも言えない。 ここからは推測になるが、一見コバルト・カルサイトと似た美しいピンク色の結晶を持つ「菱コバルト鉱」があり、コバルト・カルサイトと間違えられることもあるらしい。 コバルト・カルサイト(Cobalit Calcite)とコバルタイト(Cobaltite)名前が似ていることからの勘違いか、「輝コバルト鉱」と「菱コバルト鉱(Sphaerocobaltite)」の取り違えのいずれかの可能性があるような気がする。 コバルト・カルサイトに似ている石には、コバルト・ドロマイト(コバルト苦土石)もある。 |
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82 | アイシクル・カルサイト | アイシクル(icicle)とはつららのこと。 Icicle Calciteで検索すると、なるほど半透明白〜オレンジに色づいたつららっぽい形のカルサイトがヒットした。 本の写真はどう見てもつららには見えないのでこちらを参考に。 同時に産地にメキシコを追加。 つららと言えば、鍾乳洞にできる鍾乳石の成分はカルサイト。 産地を失念したが、中には透明でまさしく「つらら」のようなカルサイトがある。これこそ、アイシクル・カルサイトだろう。 |
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83 | ヒューランダイト |
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85 | セレナイト・ファントム | 要するにファントムの構造を持つセレナイト(Selenite)。 セレナイトの和名は「透石膏」。 外観説明の中に「透明なセレナイトの中に含有された硬い結晶」とあるが、ファントムは、セレナイトの結晶が徐々に大きく成長していく途中で、不純物が表面に付着し、その上にさらに結晶が成長したもの。つまり、成長途中の結晶の痕跡のようなものである。 ……ということは、ファントムの内部も外側も同じセレナイトのはずなので、「硬い結晶」というのは変だと思う。 はっきりとしたファントムを「ソリッド・ファントム」ということがあるので、そのソリッド(solid)が変に訳されてしまったのだろうか? |
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87 | クリスタライン・カイアナイト |
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88 | オレゴン・オパール |
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89 | ジラソール (ブルー・オパール) ▲ジラソル ▲ほとんど透明で、光を当てると青い光が見えるのもある |
綴りは「Girasol」。ジラソルと表記されることが多い。 マダガスカル産のミルキー・クォーツの一種。 内部にミクロサイズの内包物があり、そこで光の散乱がおこってオパレッセンス(全体をふわっと包み込むような乳白色の光の効果)があらわれている。 ほとんど透明に近いものから不透明に近い半透明まで、透明度はさまざま。 透明に近いものは、透過光によってムーンストーンのような青い光がほんのり見えることがあり、「ブルー・オパール・クォーツ」と呼ばれることがある。 このページの「ブルー・オパール」の表記は、そのことを指すのだと思われるが……と思ったら、このページは「新しいオパール」の項目内。いったいこれは何事! ジラソルは、水晶(石英)。 (鉱物としての)オパールではない。 「オパールが混じった水晶」「オパール化した水晶」という言い方も正しくないので注意。 |
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91 | レインボー・ムーンストーン |
鉱物的には、ムーンストーンとレインボー・ムーンストーンは種類の違う長石で、光が現れるメカニズムも違う。 レインボー・ムーンストーンは、地の色が白いラブラドライトである。 長石の種類についてのあれこれはこちらとこちらとこちら パワーストーンやヒーリングのイメージ的な分野ではムーンストーンとレインボームーンストーンが同じでもかまわないかもしれないが、「ムーンストーンの結晶体であるレインボームーンストーン」という言い方は謎。 どちらもちゃんと結晶している。念のため。 写真にはレインボーの色合いが写っていないので、ムーンストーンとの違い、見分け方も含めてこちらをどうぞ。 |
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92 | ボーナイト |
Bornite、和名は斑銅鉱。ブルナイトの表記もあるらしい。 銅の鉱物で、表面に油膜のような虹色が現れる。 最近は、チャルコパイライト(カルコパイライト/キャルコパイライト・黄銅鉱)を薬品処理して同じような色にしたものが出回っているらしい。 別名をピーコック・オアとも言ったが、最近は薬品処理の黄銅鉱をピーコック・オアと呼び、本来の斑銅鉱と区別しているとも聞く。 ……写真のタンブルは、黄色くてチャルコパイライトに見える……(※ボーナイトも割ったすぐなどは黄色く見えるが、時間が経つと青く変色するらしい。タンブルがいつまでも黄色いままとは考えにくいので)。 タンブルでは見かけない石。探すなら鉱物標本が良いと思う。 |
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93 | 銀に付着したボーナイト | 写真では、銀と共生しているのかどうかは不明だが、どちらかというとボーナイト(斑銅鉱)のみかけは、92ページのタンブルではなくてこちら。 もしかして、92頁はチャルコパイライト(黄銅鉱)、こちらがボーナイト(斑銅鉱)ではないだろうか? |
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94 | スペキュラー・ヘマタイト |
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95 | コニカルサイト |
Cconichalcite、和名は「コニカルコ石」「粉銅鉱」。 和名の通り、ほとんど結晶形がない緑の粉のような鉱物で、普通は母岩の上にへばりつくように存在している。 希に小さな毬藻のような丸い結晶になる。 文中に「コニカルサイトは銅の結晶形」とあるが、むしろ、一度できた銅が酸化したりしてできた二次鉱物である。銅を含む鉱物は他にもいろいろある(マラカイトなど)。 右の写真の半透明の部分はカルサイトか何かで、その下にある緑色の層がコニカルサイトだと思う。 よって、外観説明の「半透明の結晶」というのは間違い? 「ガラス質の鉱床」……もちょっと微妙 参考:いろいろなコニカルサイト(海外) |
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96 | ライモナイト ※リモナイトと表記される方が多い ※イギリスでは、アメリカで「イ」と発音される「I」を「アイ」と発音することがあるのだそうです。 つまり、Limoniteがアメリカでは「リモナイト」、イギリスでは「ライモナイト」と発音されているのかもしれません。 同じように「Boji Stone」はアメリカでは「ボージーストーン」ですが、イギリスでは「ボージャイストーン」と呼ばれていたりするのだとか。 ライモナイトでもボージャイでも間違いではありませんが、広く使われている呼び方を覚えておいた方が、調べるときに便利です。 |
Limonite(褐鉄鉱)。リモナイトの方が一般的な言い方。 ライモナイトとはまず言わないので、「リモナイト」と置き換えた方がいろいろと便利なはず。 鉄の酸化物、要するに天然の鉄さび。 リモナイトは、以前は鉱物名であったが、今ではゲーサイト(針鉄鉱)かレピドクロサイト(鱗鉄鉱)に分類され、鉱物名としては使われていない。 ただし、ゲーサイトとレピドクロサイトは見かけでは区別しにくいこと、写真のような「土の塊っぽくて結晶などがはっきりしていない場合などに、リモナイトと言うことも多い。 「酸化鉄とそれに特性を加える数種類の石の色素が加わったものの一般的名称であるライモナイト」という言い方はややこしいだけで、要するに「水晶などをオレンジ〜茶色に発色させることがある天然の鉄さび」である。(※赤い場合はヘマタイトの場合が多いと思う) 外観説明に 「ガラス質の高密度の鉱床で、金属性の色、またはさび色。内蔵されている場合もある」 とあるが、やや不安な説明である。 まず、上に書いたように、リモナイトは、今では鉱物名として用いられていないが、土っぽい鉄さび状でゲーサイトかレピドクロサイトか見分けがつかないようなときは、リモナイトとされる。つまり、リモナイトといえば、土っぽい鉄さびで、「高密度・金属性の色」となると、リモナイトではなく、ゲーサイトなどと呼ばれているはず。 ゲーサイトの場合でも「ガラス質」という説明はちょっとおかしい。 「内蔵されている」という説明も、やや意味不明。おそらく水晶などに内包されているという意味だと思うが、その場合は「内蔵」とは言わないし、内包されたものを「外観説明」することも変だと思う。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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97 | ルチル |
Rutile、和名は金紅石。 単体では、表面は金属光沢、透けると赤い石。(写真はこちら) 水晶(水晶以外もあり)に内包されることが多く、黒や赤、金銀などさまざまな色に見えるため、見かけが似ている他の鉱物と間違われ、たとえば)黒トルマリンの内包がルチル入りとされることも多い。 外観説明の「多くは粒子が細かく」というのは意味不明。 内包の様子は、太い針状から細い繊維状までさまざま。 ローズ・クォーツのピンクは顕微鏡サイズのルチルの内包によるものという説がある。 |
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98 | ブロンザイト |
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99 | カルコパイライト |
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101 | スティブナイト |
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102 103 |
セプタリアン |
セプタリア、セプタリアン・ノジュール、割れ目がある様子から亀甲石と呼ばれることもある。 写真の石はマダガスカル産で、泥灰石の割れ目にカルサイトが結晶したもの。泥灰石(灰色)とカルサイト(クリーム色)の境目は茶色になっており、そこはアラゴナイトだという。 ここで写真についてちょっと。 おそらくこの石は、マダガスカル産のセプタリアで(右上の方にアラゴナイトの部分が少し見える)、そのカルサイトの結晶が現れている所を写していると思われる。 だが、セプタリアの説明としては、この方向からの写真は、あまりふさわしくない。 もともとセプタリアの名前は、泥灰石の亀裂が七方向に入っているように見える(必ずしも七方向とは限らないが)ことから、ラテン語で7を意味するsseptemにちなんで名付けられたもの。 つまり、セプタリアの説明のためには、カルサイトの結晶の部分ではなくて、裏側の泥灰岩のひび割れがわかる写真の方がふさわしい。 参考 |
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104 | ヌーマイト |
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105 | ノバキュライト | Novaculite。くわしくはこちら | ||
106 | ダトライト | Datolite、和名はダトー石。ダトーライトと表記されることの方が多い。 写真では、クリーム色に見えている部分がダトーライト。 通常は無色だが、淡い黄・緑・ピンクを示すものもある。 名前の由来はギリシャ語の「分割する( Dateisthai)」らしい。 モース硬度5とあまり硬くない石。 |
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107 | アダマイト | Adamite、和名は水砒亜鉛鉱、アダム石、アダム鉱。 母岩はリモナイト(褐色鉄鉱)でややもろい。 強い蛍光を示す鉱物。(銅を含むものは蛍光しない) |
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108 | アグレライト | Agrellite、和名はアグレル石。1976年に命名された。 紫外線(短波)で、明るいピンク〜赤に蛍光する。ユーディアライトなどと一緒に産出したりする。 あまり一般的ではない石で、鉱物標本としても見かけないかも。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||||
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109 | バライト |
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110 | クリーヴランダイト |
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111 | アンブリゴナイト |
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112 | メナライト ※メニライトの間違い |
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114 | アナバーガイト |
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115 | ウェーヴライト |
Wavlelite、和名は銀星石。綴りを見るとウェーヴライトでも良さそうだが、「ワーベライト、ワベライト」の方が一般的で、確実に検索にヒットする。もっと素早く調べたいのならば「銀星石」で検索するのがおすすめ。 外観説明の所に「バラ色または放射線状」とあるが、ワーベライトの色は緑、白、無色、クリームイエロー、茶で、バラ色にはならないと思う。 おそらくロゼット(Rosette)の誤訳ではないか。ロゼットは、バラの花に由来する言葉だが、それが転じて、植物の葉などが中心から平らに広がる様子を指す言葉になっている。 本の左の写真のような状態を指しているのだと思う。 |
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116 | アクティノライト | Actinolite、緑閃石・アクチノ角閃石。古くは陽起石と言った。 表記はアクチノライトの方が一般的かも。 「緑ルチル」と呼ばれる、水晶中の緑の針状の結晶は、たいていアクチノライトである。(ルチルとは全く別の鉱物なので、念のため) 写真は、アクチノライト単体ではなく、水晶に内包されたもののようだが、全く特徴が出ていない。 アクチノライト単体ではこんな感じ(海外サイト) アクチノライトが繊維状になるとビソライトとも呼ばれる。 色はたいてい緑系。 |
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117 | アストロフィライト | Astrophylite、和名は星葉石。 写真では左のタンブルのひっかいたような短い黒い線のような部分、右のタンブルではよく見ると金色〜褐色に見える針状の部分がアストロフィライト。 ちゃんとした標本では、放射状に広がり、なるほど、星のようにも見える。(参考) |
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118 | ユーディアライト |
Eudialyte、和名はユージアル石。 写真の赤い部分がユーディアライト。(念のため)。 カナダとロシアのコラ半島が主な産地。カナダ産の方が鮮やかな色合い。 ちなみに写真の石の黒い部分はエジリン、大きな方の写真の下の方のクリーム色の部分は、108頁にあったアグレライトだと思われる。 ロシアのコラ半島のユーディアライトには、昔、侵略されそうになった際に勇敢に戦って死んだラップランド人の血が石になったもの……という伝説があるそうな。 |
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119 | エピドート |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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120 | シヴァ・リンガム |
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121 | セレストバライト | づづり、和名ともに不明。 検索にヒットせず。調査中! ストロンチア重晶石(Strontian Barite)という名前で同じ石を発見。 詳細不明 |
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122 | パイロフィライト | Pyrophyllite、和名は葉蝋石。 和名のとおり、蝋のような手触りの石らしい。モース硬度1〜2と、爪で傷が付くくらい軟らかい石。 色は白、黄、淡青色、帯灰緑色、帯褐緑色。写真は赤みが強いが、酸化鉄の影響によるもの? 「カオリンの結晶形」とあるが、カオリンとは、カオリナイト、ナクライト、ディッカイトという3つの鉱物の総称で、これの結晶というのはおかしい。 先に挙げた3つの鉱物の成分は同じで、結晶した環境や結晶がちょっと違う。それぞれ鉱物として認められているからには、単体で結晶しているはずである。 成分を見てみると、カオリンはAl2Si2O5(OH)4、パイロフィライトはAl2Si4O10(OH)2と、似ているが同じではない。 ややこしいことをつらつら書いたが、要するにパイロフィライトが「カオリンの結晶形」というのは正しくないのではないか? |
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123 | ゲーサイト | Goethite、和名は針鉄鉱。ゴーエタイトと呼ばれることもあるが、ドイツの文豪ゲーテにちなむ名前なのでゲーサイトが正しいと思う。 鉄が酸化してできた酸化鉄の鉱物で、リモナイト(褐鉄鉱)の大部分はゲーサイトであるという。 水晶に内包される際は、その名の通り針のような細い状態で見えることが多い。薄い針状の薄片として内包される場合は、透けて赤く見えることがある。 外観説明の「透明から不透明」というのは、そのことを指すと思われる。ゲーサイト単体の結晶で透明なのはちょっと無理。 |
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124 | バスタマイト |
Bustamite、和名はバスタム石。 マンガンを含む鉱物で、マンガン鉱床にロードナイト、パイロクスマンジャイトおよびロードクロサイトなどと一緒に産出し、見分けるのが難しく、特にロードクロサイトと間違われることが多い……ということからもわかるように、色がピンク系統の石。 鉱物標本以外にも、最近はタンブルで見かけるようになった。 タンブルの場合は、本文中にあるようにスギライトに混じっていることが多い。 ロードナイトと間違われるピンク色の石で、スギライトと混じっている……、つまり「スギライトのピンク色の部分、もしくは「ピンク・スギライト」と俗称されているものがバスタマイトらしい。 本の写真は、バスタマイトかどうか見分けがつかない。もし含まれているとしても、本の写真を頼りにバスタマイトのタンブルを探すのは大変だと思う。 もっとピンク色のものが売られている。 外観説明に「しま模様」とあるが、しま模様とはかぎらない。まだらに混じっているというのを「marbled」と表現していたのだろうか? |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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125 | エジリン | Aegirine、和名はエジリン輝石、錐輝石。 名前は、スカンジナビアの海の神「エギル」に由来するらしい。 チャロアイトやユーディアライトなどに一緒に含まれている黒い部分がエジリンであることが多い。 単体では一見不透明で真っ黒、つやつやに見えるが、色は緑、褐色らしい。緑・褐色といっても、特に細い結晶が緑や褐色に透けて見える程度で、本の写真右の「原石」とされている、赤(赤ピンク)のタイプは確認できず。 もしかして、本の写真の右の赤い石はユーディアライトで、エジリンは、赤以外の部分のどこかに含まれているとか!? |
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126 | レピドクロサイト | Lepidocrocite、和名は鱗鉄鉱。 ゲーサイトと同じ酸化鉄の鉱物で、単体では赤黒いような地味な石。水晶の内包物としての方がよく見かける。 写真に「天然に覆われた形状」とあるが、水晶に内包された状態という意味ではないかと思われる。 ただし、写真の石はレッド・ファントム・クォーツのページで掲載されたのと同じ石で、このような石はおそらく「ヘマタイト入り水晶」「レッド・クォーツ」と説明されることの方が多いと思う。 ゲーサイトとレピドクロサイトは、見た目では判別しにくいそうだが、一般に「レピドクロサイト入り水晶」と言われているのはこちらのような感じ。 |
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127 | カコクセナイト |
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128 | クリーダイト | Creedite 、和名は クリード石。 本の写真右のようなオレンジ色のいがぐりのようなクラスターと、写真左のようなすみれ色タイプがあり、すみれ色タイプの方が少ないようす。 |
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129 | ウラノフェン | Uranophane。 写真の茶色い母岩の上の黄色いカビのようなものがウラノフェン。 もっとも一般的なウランの二次鉱物。 即人体に影響を及ぼすものではないと思いますが、いちおう放射線鉱物なので、かけらなどを吸い込まないように気を付け、触れた後は手を洗い、子供などの手が届かないところに置きましょう。ケースに入れておいた方がよいと思います。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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130 | ハライト |
Halite、和名は岩塩。 ハーライトと呼ばれることも。 塩です。舐めると苦いらしい(食用に適さないものあるので注意)。 本文中に『岩塩(ハライトの結晶体)』とあるが、ハライト=岩塩。ハライトではない岩塩があるわけではない。 産地によってピンクやブルー、紫、黄色など、美しい色の付いたものもある。 日本の梅雨のような湿度の高い環境では、空気中の水分を集めて溶けてしまうことがあるので、ケースに入れて湿気を防ぐ工夫を。 ソルトランプとして加工されているものは、頻繁に点灯するか、使わないときは袋に密閉しておく方が良いらしい。 |
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132 | ヴィヴィアナイト | Vivianite、和名は藍鉄鉱。ビビアナイトとも表記される。 透明感のある美しい緑や青緑の結晶だが、地中にあるときは無色で、地表に出ると同時に急速に酸化し、青くなるという。 長く放置しておくと酸化が進んで黒くなり、水分が抜けてぼろぼろになってしまう。強い光も禁物。 密閉ケースに入れて光の当たらないところで保管すると良いらしい。 とても軟らかい石でもあるので、取り扱いには注意を。 |
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134 | レパードスキン・サーペンティン | Leopard Skin Serpentine。 ※Lepardは、発音ではレパードに近いが、レオパードと表記されていることが多いようす。 ※サーペンティンは、見かけによっていろいろな名前が付いているが、特にビーズでは「ニュージェード」以外のサーペンティンは「ジャスパー」と呼ばれていたりして「サーペンティン」と呼ばれていないことが多い。 |
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135 | ガイア・ストーン | Gaia Stone。 ヘレナイト、オブシディアナイト、 エメラルド・オブシディアナイトとも言われる。 『セント・ヘレンズ火山の火山灰からできています』とあるが、100%火山灰ではない。100%火山灰からは、真っ黒なガラスしかできない。おそらくガラスに火山灰を数パーセント混ぜたものだと思われる。(アメリカ宝石学協会調べ) (※日本でもガラスに三宅島の火山灰を7パーセント混ぜた三宅ガラスが作られています) エメラルド・オブシディアナイトの発売元によると灰ではなく粉砕した火山岩が原料で、それに若干のクロムと鉄と銅とを添加したガラスであるとのことらしい(参考)。 外観説明で『ガラスに似ている』とあるが、似ているどころではなくガラスである。 |
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136 | キャシテライト |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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137 | カヴァンサイト |
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138 | デュモルティエライト |
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140 | コウヴェライト |
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141 |
ブルー・アラゴナイト | Aragonite、和名は霰石。 クリスタルバイブルの69ページに掲載されている。 ブルー・アラゴナイトの色は、銅によるもの。 外観説明にあるように、染められているものもある。 ミネラルショーなどで、青く染められたアラゴナイトがヘミモルファイトとして売られて問題になった。 ビーズもあるが、染めの可能性あり。これもヘミモルファイトと間違われやすい。 |
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142 | タンザナイト |
Tanzanite。Tanzanightでも多少ヒットする。 鉱物名ではなくて、宝石名。鉱物としてはゾイサイトという。 ルビー・イン・ゾイサイトの緑の部分と同じ鉱物である。 タンザニアで見つかったブルーのゾイサイトに対して、「タンザニアの石」という意味で、ティファニーが名付けた。(「タンザニアの夜」説もあるらしい) 多色性があり、見る方向で青みが強かったり、赤みのある紫に見えたりする。天然で美しい青は少なく、緑がかっていたりするので、加熱加工されていることもある。 「青いゾイサイト」に付けられた名前なので、「珍しい、グリーン・タンザナイト」という言い方は、おかしい。シトリンに対して「イエロー・アメジスト」というようなもの。 タンザニア産以外を、「ブルー・ゾイサイト」と呼んで区別することもあるらしい。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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143 | スカポライト |
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144 | ヤンガイト | おそらく、Youngite。 ブレッシェイド・ジャスパー(brecciated jasper)とは、角礫化したジャスパーという意味で、一度割れたものが割れたすきまに再度ジャスパーやアゲートが結晶し固まったものである。 ヤンガイトはその上を白〜灰色のビロードのようなドゥルージー・クォーツが覆ったもの。 調べたところでは、ワイオミング州産のものが有名で。ドゥルージーの部分が、紫外線で蛍光するらしい。 参考(海外サイト) 細かなドゥルージーの結晶や、小さい結晶を「成長しきっていない若いもの(young)」ととらえてヤンガイトと呼ぶという説もある様子。 本には産地の記載がないので、どこまでを限定しているか不明。 |
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145 | アヴァロナイト (ドルージー・ブルー・カルセドニー) |
綴り不明? Avaloniteだと別の石がヒットする。(こちら・海外) Avaronite,、Abalonite、Abaroniteでもないようす。 ドルージー・ブルー・カルセドニー(Drusy Blue Chalcedony)で検索すると、トルコのブルー・カルセドニー鉱山の石がヒットする。(こちら・海外) アバロナイトで検索すると、紫がかったブルーカルセドニーだという説明が出てくる。 個人的には、写真の石は「ドルージー」に見えないかも。 カルセドニーは、原石の状態では、写真のようにもこもこした状態になり、その上をドルージー(細かいつぶつぶの水晶の結晶)で覆われていることも珍しくない。また、カルセドニーは岩のすきまに結晶するので、晶洞であることも珍しくない。 産地の記載もないので、アバロナイトがどのような石であるのかちょっとわかりにくいと思う。 |
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146 | ラズライト ▲天藍石の結晶 |
綴りを表記しないから、こんなところで大問題! 「天国の石」と言われることがあるラズライトには実は2種類ある。 ひとつはラピスラズリである金青石(Lazurite)。 もう一つは天藍石の和名を持つ(Lazulite)。 どちらも青い石、どちらも「天国の〜」と言われることがある石。 しかも「r」と「L]の違いだけで綴りがそっくりなので、間違えられてよけいにごちゃごちゃになっている石。綴りと色が似ているだけで、成分などは全く異なる別の鉱物なので注意。 クリスタルバイブルの172ページで、すでにラピスラズリが取り上げられているので、おそらくここでは天藍石(Lazulite)のはず……。 カナダのユーコン川流域のものが有名で、まさしく「藍色」の結晶で知られている。(参考) 本の写真のような石はあまり見かけないと思う……。 ※追記:2008年2月発行の「クリスタル百科事典」では綴りがLazuliteとなっていたので、天藍石で正解。 ※ラピスラズリは宝石名。鉱物としては「金青石」であるとする説と、金青石はラピスラズリの成分の一つであるとする説がある。 |
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147 | パープライト |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 | ||
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148 | スティヒタイト |
Stichtite、和名はスティッヒト石、スチッヒト石。 読み方も、スティッヒタイト、スティクタイト、スチタイトなどさまざま。 いきなりで申し訳ないが、写真が、スティッヒタイトに見えない。スティッヒタイトだとしても、何かに内包されていて、単体ではない。(参考) しかも、スティッヒタイトは、サーペンティンが変成してできる鉱物なので、単体か、サーペンティンと一緒に産出する。本の写真のように半透明の鉱物に内包されることはないように思うのだが……。 光沢がある紫色の柔らかそうな石。パープライトよりも明るい色で、軽い。 産地は南アフリカとタスマニア(オーストラリア)が有名。 南アフリカ産は単体で、タスマニア産はサーペンティンと一緒に産出する。 |
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149 | アトランタサイト ▲アトランティサイト表記を一押し |
Atlantisite。 クリスタル・ヒーラー、A・メロディ氏が、タスマニア(オーストラリア)産のサーペンティン+スティッヒタイト付けた名前。 本文の説明にもあるように「アトランティス」ゆかりの名前である。 ……綴りがAtlantisiteなのだから、読み方は素直に「アトランティサイト」ではないだろうか? ※追記:2008年2月発行の「クリスタル百科事典」では綴りがAtlantasiteとされていたが、Atlantisにちなむのだから、やはりAtlantisite(アトランティサイト)が一般的だと思う。 写真以外にもいろいろな色合いがある。ビーズでは「スティッヒタイト」で売られていることもある。 写真はこちらとこちらとこちら。 |
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150 151 |
ヘミモルファイト |
Hemimorphite、和名は異極鉱。ヘミモファイトとも表記される。 カラミンと呼ばれることがあるが、この名前はスミソナイトの別名とされることもあるので、一般的ではない。 水色〜青のもこもこした結晶がよく見られるが、この青は銅による発色で、ヘミモルファイト自体は透明な結晶である。 一番下の写真は、透明な結晶タイプだが、酸化鉄で茶色く見えている。 外見説明と写真にに「ブドウ状のクラスト」とあるが、これはクラスターの意味か? クラスト(crust)は、パンの皮の意味で、固くなった積雪の表層などを指したりもする。石については国内ではあまり使わないと思う。 |
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152 | ダルメシアン・ストーン |
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153 | クリソタイル (クリソタイト・クリソライト) |
Chrysotile、蛇紋石石綿または白石綿・温石綿。 クリソライト(Chrysolite)と表記するところもあるが、クリソライトはペリドットの別名であることもあるので、あまり正しくないかも。 クリソタイト(Chrysotite)はほとんどヒットしないので、クリソタイルの誤記である可能性が高いと思う。 クリソタイルは、繊維状になった蛇紋石(サーペンティン)。 厳密には、写真の石の白いしま模様の部分がクリソタイルである。(深緑の部分はサーペンティン)。 クリソタイル単体ではこんな感じ(参考)。 深緑のサーペンティンにクリソタイルの銀の縞がはいったこの石を、「シルバー・アイ」と呼んでいる例あり。 |
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アンモライト ▲カナダ産アンモライト |
アンモナイト(Ammonite)ではなくアンモライト(Ammolite)であることに注意。 アンモライトは、 アンモナイト(約2億7500万年〜6500万年前に生息していた。現在は絶滅している)が化石化し、表面にアラゴナイトが付着してイリデッセンス効果(虹色の光効果)を現している化石宝石。 このあたりは本文の説明で正解なのだが、調べてみたら、アンモライトはカナダ〜アメリカにまたがるロッキー山脈の東斜面でのみ産出するらしい。詳しくはこちら(参考) で、本の写真は、どうもマダガスカル産のアンモナイトである。 マダガスカル産のアンモナイトも表面が虹色に輝くものがあるが、アメリカ・カナダ産のアンモライトとはちょっと感じが違う。 マダガスカル産のものもアンモライトと言って良いのかどうかは不明。 また、アンモライトは宝石名なので、「虹色に輝く部分」のみをアンモライトというのではないか。アンモナイトの内側までアンモライトとは言えないと思う。 つまり、本の写真は二つとも、厳密にはアンモライトと言えないかもしれない。 |
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156 | アレキサンドライト |
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157 | ジルコン |
Zircon、和名は風信子石。 名前は、アラビア語やペルシア語のザルグン=金色・朱色に由来する。 オレンジ系のジルコンは「ヒアシンス」と呼ばれ、和名の「風信子」は、それに漢字を当てたもの。 天然の結晶は褐色系の不透明なものがほとんどで、カットされている透明な青や黄色、透明は不透明な原石を加熱することで得られると言われている。(色の違いは加熱の方法による) ダイヤモンドのイミテーションとして知られる「キュービック・ジルコニア」とは別の鉱物。 |
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158 | ダイオプサイド |
Diopside、和名は透輝石。ダイオプサイトとも表記する。 輝石グループの中の石で、色は透明、黄褐色、黄緑色など。クロムを含んで鮮やかな緑色になったクロム・ダイオプサイトもある。(参考) 「ブラックスター」と呼ばれる、カボションに磨かれた黒い石に白い十字のスターが浮かぶ石も、このダイオプサイト。 ブロンザイトやハイパーシーンなども同じ輝石グループの石である。 左写真は、クロムダイオプサイド |
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159 | マーカサイト |
Marcasite、和名は白鉄鉱。 黄鉄鉱(Pyrite)と同じ成分(鉄と硫黄)だが、結晶構造が違うため、別の鉱物となっている。(写真・参考) その名の通り、黄鉄鉱よりもやや白っぽい。 長年の間に空気中の水分を集めて硫酸を発生し、ぼろぼろになってしまうので、保存方法に注意。ケースに乾燥剤を入れて密封しておくのが良いらしい。 アクセサリーの分野ではパイライトをカットして埋め込んだものをマーカサイトと呼ぶことが多い。これは、かつて二つの鉱物が厳密に区別されていなかったため。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 |
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エイラット・ストーン |
Eilat Stone。エイラト・ストーンとも。別名ソロモン・ストーン。 イスラエルの国の石で、イスラエルの最南端、エイラットで採れる石らしい。 ※旧約聖書に登場する「ソロモン王の石」、「知恵の石」はこのエイラットストーンだとか…… 本文には、ターコイズ、クリソコラ・マラカイト・アズライトの混じった石とあるが、他の説ではクリソコラとマラカイト、 あるいはクリソコラとターコイズとpseudomalachite(疑似孔雀石。マラカイトとは別の鉱物)、 またはマラカイトアズライト、ターコイズ、pseudomalachite、クリソコラなど銅の二次鉱物が混ざったという説もあり。参考サイト:海外 クリソコラとマラカイトの共生石で、ザイール(コンゴ)産との説もあり。エイラート石とも呼ばれていた。 さらに追記:エイラート・ストーンとしてクリソコラとターコイズの共生石という説あり。 とにかく、イスラエル産の銅の二次鉱物の混合石……? |
162 | スギライトを伴うバスタマイト | バスタマイトの項目を参照。 バスタマイトはピンク系の色合いであることが多い。よって、スギライトを伴うバスタマイトとしては、「ピンク色の混じったスギライト」と言うことになると思う。 |
163 | シャッタカイトを伴うアホアイト ↑クォンタム・クアトロシリカ この写真も大部分はクリソコラ、真ん中よりやや下に青いものが見えるので、もしかしたらこれがシャッタカイトかもしれない。 |
Shattuckite、和名はシャタック石。 Ajoite、和名はアホー石。(アホイトの項目参照) シャッタカイト比較的希な銅の鉱物で色は青。たいていは塊状で産出するが、針状の結晶が放射状に丸くなったものもある。(参考) 石英に内包されるものもある。 写真の石は、青というより緑であり、アホアイトとしても緑すぎるので、マラカイトが内包されたものではないか。 (※疑問に思う方は、検索してみてください) シャッタカイトは、最近は、クォンタム・クアトロ・シリカ、またはエンジェルストーンと呼ばれる、石英に銅鉱物がいろいろ内包された石の成分の一つとして見かける。 クォンタム・クアトロ・シリカには、クリソコラ、シャッタカイト、ダイオプテーズ、マラカイトが内包されていると説明されており、色はそれぞれクリソコラ(水色)、シャッタカイト(青)、ダイオプテース(青みを帯びた緑)、マラカイト(緑)である。いずれも似ていて見分けにくい色だが、シャッタカイトを探すのであれば、根気よく色を見分けないといけないかもしれない。 クォンタム・クアトロ・シリカにはアホアイトが含まれるという説があるが、海外サイトではアホアイトの説明は見られない。 |
164 | フェナサイトを伴うフェルドスパー | Phenakite/Phenacite、和名はフェナス石。フェナカイトとも表記される。 フェルドスパー(Feldspar)は長石。 フェナカイトは、比較的希なベリリウムの鉱物で、名前は無色透明なものが水晶(石英)と似ているため、ギリシャ語のphenakos(だます)に由来する。 「高い波動を持つクリスタル」として紹介されるようになってから妙に人気(らしい)。 だたし、ここで紹介されているような、長石と一緒になったタンブルは見かけたことがない。 あるとしたらエッグや丸玉で一点ものとして入荷するようなものではないか。本の写真と似た石で、赤い長石と石英のコンビネーションを持っているが、フェナサイトが入っているかは不明(たぶん、入っていないと思う) |
165 | ヘマタイトを伴うルチル |
ヘマタイト(Hematite、赤鉄鉱)とルチル(Rutile,金紅石)。 板状のヘマタイトから金色のルチルがはえているもの。 ヘマタイトを中心に六方向に放射状にルチルが伸びているものがあり、ルチル・サン、太陽ルチルとも呼ばれる。海外ではスターバーストと呼んでいるところもある。 本の写真のようにむきだしのものだけでなく、水晶に内包されたものやタンブルもある。 |
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頁 | 項目・記述 | ツッコミ&訂正(追加)内容 |
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スーパー・セブン (メロディー・ストーン) |
Super Seven、Melody Stone (Melody's Stone)。 セイクリッド・セブンと呼ばれることもある。 命名者はA・メロディ氏。 産地はブラジルのエスピリト・サント州およびミナスジェライス州。 産地については情報が省かれていることも多く、スモーキーやアメジストが混じった水晶(石英)にいろいろ内包物が入っているということで、インド産がスーパーセブンとされていることも多い。 カットされた石一つに7つの要素全部が含まれていなくても、カットする前にすべて含まれていれば、スーパーセブンとしてのパワーを持つという説明もある。 ……が、個人的にはルチルが入ったものを見たことがない。 |
168 | インクルージョン | 「クリスタルの中に鉱床が入っていること」とあるが、鉱床とは地殻の中で特定の鉱物が濃集した部分のこと。 この場合は「結晶に内包された別の鉱物や液体など」とするのが正しいのでは。クラック(ひび)やミスト(水晶に見られる霧状の曇り)もインクルージョンに含める場合がある。 |
170 | 多色性 | 「角度を変えるか明かりで照らすと二色以上に見えるクリスタル」 多色性についてのこの説明は正しくない。 多色性は、方向によって異なる色に見えること。タンザナイトやアイオライトが有名。 一方、太陽光と白熱光など、異なる光源の光によって色が変わって見える石のことは「変色性」という。 アレキサンドライトなどが有名。 |
↑これが「多色性」。アイオライトのタンブルを方向違いで撮ったもの。 普通に見ると「すみれ色」(左)だが、90度角度を変えると色味が薄くなる(右)。 途中、青と色味が消えている部分が同時に見える場所もある(真ん中) |
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「クリスタル&癒しの石」へのツッコミと全体について一言 |
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石の意味、パワー、効能については何とも言えないので、もっぱら鉱物としてみた場合、おかしいと思うところにツッコミを入れています。 特に、クリスタルバイブルでは記述があった「綴り」産地」「色」の記述がなくなり、石そのものの説明もかなり少なくなっているため、その石が他ではどう呼ばれていて、厳密に産地などが規定されるものかどうか判断しにくくなっています。 そこで、鉱物については綴り、和名を調べて表記し、産地が限定されると思われる名前には、その旨も表記しました。 また、英語名を日本語表記するには、さまざまな「表記揺れ」が発生します。 (例:Heulanditeをヘウランダイトと読むかヒューランダイトと読むか) これが正しいという統一規格もなさそうなので、間違いとは言いませんが、一般的ではない読み方をしてしまうと、本やネットで調べるときに不便です。特にLimoniteをライモナイトと呼んでしまうと、検索してもほとんどヒットがありません。 そこで、読み方が一般的ではないと思われるところには、あえてカタカナ表記も加えました。 個人的に言わせていただければ、この「クリスタル&癒しの石」という本は、単体で完結していない本です。 すでに石のことをある程度知っていて、石の意味や効能を調べることに利用するのならばまだしも、この本で存在を知った石を、本を頼りに探そうとすると、かなり大変です。 また、「石のことを勉強したい」という理由でこの本を利用するのならば、一緒に「鉱物関係の本」をそばに置いておくことをおすすめします。 また、本文中にはチャクラや数字(数秘術)、星座についての記述はほとんどないので、それらに石を用いようとする場合は、別途チャクラや数字について調べなくてはなりません。 「ヒーリングにおける石の特性と効能に著しく特化した本」 ……だと思います。 |
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